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2009年12月11日
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カテゴリ:旅日記
前の日記で「トリノ・エジプト展を観るために仙台に行きます」と書きましたが
今回の訪仙にはもう一つ大きな目的がありました。

それは仙台ホテルに宿泊すること。



1896年に創業したこのホテルは仙台の老舗一流ホテルですが
今年いっぱいを以って閉業することを知って大変ショックを受けました。
実はこのホテル、私が大学受験の時に宿泊してお世話になったホテルなのです。

「無謀だ」「あなたがあの大学に合格するなんて天地がひっくり返っても無理」と周囲に言われつつ
何をどう間違えたのかまぐれ合格を果たし仙台での生活を始めることになりました。
だからここは私にとっていわば人生のリ・スタートを切った特別な場所。
今思い返すと万に一つの可能性を現実のものにしてくれたのは
仙台ホテルのレベルの高いホスピタリティも理由の一つだったのではという気がしてなりません。
ホテルマンのとてもよく教育された接客態度はこちらが田舎の高校生だからといって
見下したようなところが全くなく快適に滞在することができました。
(本来ホテルとはそうあるべきですが残念ながら現実は必ずしもそうなってないですよね)

2次試験初日、ホテルで用意してくれたカツサンドのお弁当を持って試験会場に向かい
(なぜか大学ではなく仙台第一高校でした。男子校なので女子トイレが職員用しかなくて困ったw)
午前中の試験を終えお昼にそのカツサンドをいただきました。
さすが一流ホテル、受験生用のお弁当といっても一切手は抜いておらず
とても美味しくいただき午後の試験に臨むことができました。
しっかりエネルギー補給をすると集中力も高まるもの。
初日を終えホテルに戻ると「お帰りなさいませ」とフロントの方が温かく出迎えてくれました。
初めて訪れる街で、しかも一人で行ったので不安で仕方なかったのですが
ホテルマンの教育の行き届いたホスピタリティは本当に私を安心させてくれました。
快適な広さのベッドでゆっくり休み翌日も万全のコンディションで試験に臨むことができました。
だから新天地仙台で家を離れて新しいスタートを切った始まりの場所が
この仙台ホテルであると言っても過言ではないのです。

その思い入れのあるホテルが今年いっぱいで突然営業を終えるという。
だから今回は宿泊に仙台ホテル、しかも最上階のエグゼクティブフロアを選ぶことに
何のためらいもありませんでした。
(いつもはビジネスホテルで「泊まれればいい」というスタンスですが)
思い出のホテルの最後のステイですから
少々値の張る部屋を取るというぐらいの贅沢はしてもいい、いやむしろしたいと思いました。

スタッフの接客レベルの高さは私が受験で宿泊した時そのままでした。
真の「ホテルマン」とはあのようなスタッフのことをいうのだと思います。
建物の老朽化は否めませんが清掃が行き届いているので(これ大事)
とても清潔感がありました。
唯一不便だったのがシャワーのお湯の出が一定しなかったことですが
(老朽化のせいか最上階だったせいか、あるいは他の原因かはわかりません)
それさえも「ヨーロッパのホテルによくこういうのあるよね」「なんか昭和の香り~」と
楽しめてしまうほど快適なステイでした。

このようなホテルがなくなってしまうのは本当に残念なことで惜別の念を禁じえません。
私の好きな仙台がまた一つ消えてしまう。

学生~社会人生活を送った仙台という街は私が暮らしていた当時は
「適当に都会で適当に田舎」な感じで本当に暮らしやすい街でした。
それが最近仙台に行くたびに「適当に田舎」の部分が
どんどん消えていっているような気がしてなりません。
私は仙台に「プチ東京」になって欲しくはありません。
どんなに都会化しようとしたところで絶対に東京には及ばない。
それは東京にまかせておけばよいのです。
地方都市なら地方都市の、他に真似できない個性があるはずで
それを捨ててまでプチ東京化するのは
いずれ自らの首を絞めることになりはしないかと危惧しているのです。
先日大阪を訪れて「この街好きかも」と思ったのは
きっと東京の真似をしていないからだと思います。
もちろん「水の街」であることとか食べ物が安くて美味しいとか他の理由もあるでしょうけど。

仙台ホテルが突然閉鎖を決めたのは2007年に所有者が変わり
その新所有者の意向によるものだと事情を知っている方から聞きました。
そしてそれが誰であるかを知って私は「ああそういうことか」と得心が行きました。
2007年に仙台ホテルを買収したのはオリックス不動産。
名前のとおりあのオリックスの子会社です。
まあいろいろ言いたいことはありますが・・・
オリックスには老舗のホテルなど無用の長物なのだろうということは容易に想像がつきます。
すべてはカネ、カネ、カネの世界の人たちですから。
時代の流れなのかもしれませんがこういう人たちによって古き良きものが消えていくのは
残念で仕方ありません。





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Last updated  2009年12月14日 15時22分06秒
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