年下彼氏

ゆうべふと思い出した歌がある
それが　冬の花　だ

恨みつらみが悲しくて
なんでこの世が生きらりょか
どうせ一度の花ならば
咲いてきままに散りましょか
春と思えば
夏が来て
夏と思えば
秋が来て
しょせん最後は
寒い冬

この歌はかつて大ヒットした時代劇
新必殺仕事人３のエンディングテーマであった
（ちなみに歌っている鮎川いづみは
なんでも屋の加世の役で出演していた）
必殺シリーズの中でも
確か特に人気を博した仕事人３ではなかったかと思うのだけど
イマイチ記憶が定かではない
三味線屋の竜？（ど忘れ）に中条きよし
簪屋の秀に三田村邦彦
エレキテルを使う学生にひかる一平
確かそんなキャスティングだったと思う
３０代～の方ならご記憶なんじゃないのかな

元々の仕事人のファンからすると
これはねーだろ！と七転八倒な内容なのだが
（最初高額だった仕事の依頼金額の暴落ぶりも笑える）
時代劇にまったく興味のなかったＯＬや中･高生まで
トリコにした物凄さ
ある意味革新的時代劇なんじゃないだろーか

当時中学生だった私も
必殺シリーズで時代劇にはまりだした
それまでの水戸黄門や銭形平次の勧善懲悪とは違う
努力をする心の清い良い人が無残な目に合い
なんの咎もないものが非業の死を迎えるこの無常さが
般若心経を独学するような（まったく理解は出来ていなかったが）
変わり者の女子中学生だった私の心を捕らえたのだった
もちろんその後
桃太郎侍や暴れん坊将軍など定番モノも見ていたんだけどね
（初代の銭形平次のかっこよさには痺れたものだ）

ノリは全然違うんだけども
鬼平犯科帖と通じるペーソスを勝手に感じてたってかんじかな
まぁ、なにぶん子供だったので
必殺の分かりやすさや
あの当時の時代劇らしからぬ特撮っぷりが
単純に楽しかったのももちろんなんだけどね～

閑話休題

最近あまり昔の思い出を
ブログに書き込まなくなっているのだけど
以前から読んでくださっている方（がおいでになると勝手に仮定して）には
私がちょっとズレた人生を歩んできたことを
多少分かっていただけると思う

ゆうべふと頭の中に
鮎川いづみのあのひどい音痴な歌声が甦った時
一方で唐突に私は
私の悲しかった過去の瞬間を第三者のように映像で見ていた
お風呂の中に入っている私
車を運転している私
転がって倒れたままの私
繁華街をふらつく私
etc etc...
私はそういう私の姿を上方から見下ろしていた

見えている私は
全て痛みをこらえている私だった

殴られ蹴られた体の痛み
裏切られた心の痛み
子供を殺した痛み
お金のために売り買いされる痛み
自らを汚された痛み
自らを汚した痛み
痛みを殺す痛み

なにより女であることへの激しい怨嗟による痛み

叫び声を捨て涙を無くした私は
どの時も同じ薄い笑いを顔に張り付かせていた
そして何故か声にならないかすれた声で
小さく誰にも聞こえぬ歌をつぶやいていた
どの時もどの時も同じ歌を
自分に言い聞かせるように

まだ夢の中にいた私は
結局死へと突っ走っていくなどとは知らず
悲鳴のかわりの歌をつぶやきつづけた

それが　この冬の花だったのだ

何故この歌だったのかは分からない
考えれば理由は何か思いつくのだろうが

今こうしてＰＣの前で
当時を思い出すとき
それがあまりに遠いことに不思議な気持ちになる
今の私にとってこの歌は
ただの懐かしい歌になった
かすかな痛みを伴うけれどそれは今の痛みではない
それはあのときの痛み
過去の痛み
夢の中での出来事だ



↑
懐かしい！あのチャララ～♪という
主水の仕事シーン音もありますよん


↑
ぎゃｰ！！アタシ的にはたまらない！！！！ｗｗｗ
なにしろ収録曲は

1 ああ人生に涙あり　2 銭形平次 3 ねがい　4 だれかが風の中で 5 遠山の金さん（TVシーン）
6 すきま風 7 ててご橋　8 風が吹く時も 9 セ フィニ～愛の幕ぎれ～ 10 うたかた
11 GIVE UP 12 てなもんや三度笠 13 花のお江戸のすごいやつ　14 はみだし野郎の唄
15 江戸の黒豹 16 風と雲と虹と　17 暴れん坊将軍 旧オープニング曲 18 三匹が斬る！（1－M－01A）
19 大江戸捜査網・テーマ　20 大岡越前 テーマ　21 服部半蔵 影の軍団 オープニングテーマ
22 文五捕物絵図のテーマ 23 荒野の果てに　24 夜空の慕情 25 風の旅人 26 冬の花
27 旅愁

26曲目に冬の花も入ってますが
影の軍団が入ってます！！！！
ヤバイ　欲しい！！！！