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テーマ:フランス生活♪(80)
カテゴリ:南仏
動画は日本時間3月6日午前6時半から視聴ができます。 宜しかったら、ご覧ください。 「お湯がでません」 (蛇口から)お湯が出てこない状況をちゃんと伝えたい場合は、L'eau chaude ne coule plus. ここでは、Il n'y a plus d'eau chaude. 「お湯が全くありません」から転じて「お湯が出ない」と言う意味で使っています。 いくら南仏とて晩秋は寒い。 10月中旬に電気式の湯沸かし器が機能しなくなり、そのまま2週間修理する暇もなくノルマンディに行き、ノルマンディでは幸い、お湯シャワーだったが、11月初旬に南仏に戻った夜は水シャワー。 以来、夫はすぐに直すのか、と思いきや、仕事に追われ、時間がないといいつつ、自分で修理するからと落ち着いた様子で頑固にほったらかしにし、あろうことか、2週間の予定で人をうちに居候させた。今日で10日目。 どういう神経の持ち主か、と夫を疑うが、時々ついていけそうにない、と思うことはこれが初めてでもなく、最終的にいつも何とかなっているので、しばらく静観して様子を見る肝っ玉の太さが多少は身についた気がする。こんなことで切れてエネルギーを消耗するのもあほらしい。 ある意味、自分で修理できたら一番いいのだが、電気と機械は破壊しても修理できるとは思わない。 子供の頃、テレビの映りが悪くなると、ちょっと叩いたりして、念力交えて映りを良くし、母親がそれを褒めてくれて、内心いい気になっていたことはあったなあ、と思い出したりして。(親も同じレベルだった) それにしても、私の頭の中では、さすがに招いた人に水シャワーは失礼かつ可哀想すぎる、と暖炉の火でお湯を用意したり、敷地の小枝で火を焚き、大きなお鍋でお湯を用意したり。 割と短時間でお湯が沸くのにはびっくりした。 しかも、大きなお鍋の熱湯を水で温度調節すると、人間一人が身体を洗うには、そこそこ充分な量になる。...と、いう小さな発見に小さく感動。 庭に乾燥しきった小枝が山ほどあるので助かった。大自然に感謝。 ついでに昨日は鶏肉の丸焼きをし、ジャガイモも焼いた。庭に生えるタイムを入れたり。 味もおいしく、光熱費もゼロだなあ、と思いつつ。 客人は、最初の頃は、ジョギングの後の勢いで気丈に何度か水シャワーを浴びることもあった。 文句ひとつ言わず。この客人は美しいワンダーウーマンみたいな人でまあガッツな人ではあった。 一度は夫も電気温水器の中の石灰分を取り除けば、すぐに直る、と思い込んでいたようで。 自分たちもそれを信じて、石灰分がごってりついた棒を午後から夜遅くまで削る作業をした。 Corps de chauffe と呼ばれている黒くて太い棒部分が石灰でびっしり覆われていて、これはもう硬い岩のようになかなか取れない。 客人はさすがに一晩、塩酸 l'acide chlorydriqueを5パーセント水に溶かしたものにつけて置くしかないんじゃない、との貴重な忠告もあったが、塩酸そのものが家にはなく。 それでも、どうにかして7割程度を削り、夜も遅いのでもう無理と断念。 それでも、かなりの期待感はあった。 せめて翌朝は温水シャワーだね、と楽観視して就寝したが、翌朝、結局お湯は出なかった。 ちなみに湯沸かし器の筒には、なんと約10キログラムほどの石灰分がごっそり溜まっていた。 客人は結局、我が家で温水シャワーを浴びることなく、二週間の滞在を経て去っていった。 申し訳ない。 その後、夫は、部品専門店の販売員と電話で話をし、原因は水温を調節する役割(と書いているが、定かではない)の細い棒 sonde de température の破損ですね、と言うので、私が温水器製造会社に連絡を取り、それのみ注文しようと試みたが、その棒といっしょにくっついている部品 ensemble thermostat の販売しか行っていない、という。ええ?そういうもんなの? 夫は、割高かつ破損していない部品を捨てることになれば、ごみを一つ増やすことになると、再度、別の部品専門店から細い棒のみを購入。その細い棒 sonde de température は、うちの温水器のプラグ部分とはすでに微妙に形が異なるので、夫が改造して取り付け、ようやく温水器が稼働してくれた。 sonde de température のみだと、大体2千円から5千円前後 ensemble thermostat だと、約1万5千円前後 業者に依頼すると、いくらになるんでしょうねえ。 電気温水器150リットルを買い替えると、価格幅がかなり種類によっても異なるけれども、 安くても3万円前後で、高額なものになると6万円前後です。 日本に較べると、安いです。(2020年においては) それにしても、フランスの石灰が原因で、給湯器が数年後にはだめになるみたい。 これ、どうにかならないのか。 洗濯機もそれで破棄にしてしまったものも過去にはあります。 実はドイツ製のアクアビオンを取り付けると、石灰分が粉になり、溜まり続けることがなくなるようで、アクアビオンは最強だよ、と夫の父上が話していたこともあった。 こんな時は、日本だったら、近くの温泉に行くのに、せめて、五右衛門風呂があったら。 と、今回は本気で思ってしまった。 いつも暖炉に薪を入れるたびに、この火で料理をしたり、お湯を沸かしたりできるのに、無駄なことをしてるなあ、と感じる。 これを考え始めると、トイレに流す水も、飲料水を流しているわけで、配管をどうにかすれば、洗濯機から出る水をトイレに使うこともできるのに、と思う。 すでに雨水をトイレに取り込んでいる人もフランスにはいるそうである。 もちろん、日本で常識になっている温水洗浄便座には不適当ではあるけれど。 どうなんでしょう。無駄にしているものってたくさんある気はする。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 6, 2021 04:11:12 AM
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