太陽が焦がす南仏の土に生えたアカシアの木
この南仏の田舎は、カンヌやニースのような沿岸沿いと違い、冬は凍ったりもするので、ベランダかハウスに入れない限り、レモンやオレンジの木が育ちにくい。およそ4週間前後、南仏の田舎を留守にしていた間、太陽に焦がされて敷地の草は枯れ切っていた。ペチュニアとベゴニアは雨戸の内側に置いていったのが、ベゴニアは生き延びたが、ペチュニアはだめだった。8年ほど生きてくれているシクラメンも枯れ切っていたが、これは球根なので、またよみがえると思う。過去、二年間放置した際は、そのシクラメンは枯れ切っていたが、水をやり続けていたら、またよみがえってくれた。冬越えの挿し木から地植えに変えたバラは花はないけれど健在だった。レモンの鉢植えは水桶につけ、北側に置いていったので、これも元気だったが、思うに、一週間に一度猫の世話にきてくれた友人Jが親切にいくつかの果樹に水をやってくれていたらしいので、彼女のお陰が大きいと思う。それにしても、驚いたのが、野生のアカシアが新たに生まれ育っていた。身長約35センチのアカシア。約4週間留守にしていた夏の間に顔をだしていたアカシア。太陽で芝生は焦げていたにも係らず。こちらは身長約90センチ。よくこんなに育ったなあ。太陽に焼かれ、水やりなしの4週間近く、根っこはかなり奥深く進んだ、ということでしょうか。アカシアって乾燥地帯にも堂々と育つんだなあ。敷地に一本の大きなアカシアと160センチくらいのアカシアがもとからあった。毎年、いい香りのする白い花が咲く。新たに伸びたアカシアの種がこの硬く枯れ切ったかに思える土の上に落ち、どうにかして土中に入り、育ったのだろうか。それとも小鳥が食した糞の中に種があったのかも知れない。一度、小屋の屋根の上に、一本のひまわりが咲いたことがあった。隣の猫友が笑いながら、小鳥の糞の中にあった種から生まれたのねえ、と感心していたが、ほんとうにそれ以外に説明がつかない。
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