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松尾大生の独り言

松尾大生の独り言

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2018.08.21
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カテゴリ:カテゴリ未分類

カネのなる木は、欲しい。

しかし、もっと欲しいのは美女のなる木だ。

しかし、実のところ、そんなものはない。

待てよ…………。

錬金術の奥義が刻まれた石(エメラルド)には、賢者の石とは人間のこと、と書かれてあると昔、学研のムーでよんだぞ。

そうか、俺がカネのなる木、美女のなる木になればいいのか…………。

心身の健康と若さ、根元的なエナジーなどを身につければたしかに自然に金も美女も寄ってくるわな。

とはいえ、動画でみたんだが、フルダイブ技術というものが近い将来、実現するらしい。

望んだものは何でも手に入る仮想空間に人は機械と有機的に結合し、将来はみんな、金も美女もイケメンも、宮殿も、なんでもそこで手にはいるから、リアルでは質素な暮らしになるとか。

待てよ…………。

昔から夢想家という人種がいる。おれなんかもそうで、25歳くらいまで、意思的に白昼夢を観る能力があった。空想して、手も触れんばかりにそこに思い描く変な能力。

ニコラテスラの自叙伝を読むと、半分は空想の世界で生きていたそうだ。リアリティーの高い空想。実際にはいない人々との交流を暖めたり、とっくに忘れていた友との旧交をあたためて、旧友との再会に歓喜して思い出話にふけっていたそうだった。

ニコラテスラの創ったものは、実験なしにいきなり制作できて稼働したそうだ。頭の中で細部にいたるまで綿密に実験してから造るから失敗はなかったと、ニコラテスラ自らが自伝で語っていた。

そこは氷に張り巡らされた惑星だった。

そこに美しい曲線を描いた巨大な塔が建っていた。その頂上にガラスでできた部屋があり、そこに素晴らしく聡明な美女と私は永らく暮らしていた。

彼女には個性もあり、私をよく批判もした。

巨大な氷の山が時折きしんで音をたてていた。

音は空まで轟き、私たちの暮らす部屋まで立体感を帯びて降ってきていたんだ…………。ガラスでできた部屋のガラスが振動していた。

それが私の学生時代の恋人だった。

読書を進めていくと、こうした能力のある人は、隠しているが普通にいるみたいだ。

立花隆の『臨死体験』に似たような話はでてくるし、スタートレックシリーズの情報顧問のSF作家の超人ロバートシルバーバーグの小説を読むと、彼がある惑星なら惑星の様子を明らかに見たまんま写生しているのを体感したことがある。

だから、フルダイブ技術といっても、すでに天然フルダイブ者は、割といるという事実はある。

考えてみると、俺が小さな頃から割と無欲で一人でも平気だったのは、この天然フルダイブ技術のためだったかもしれない。

しかし、社会人となり色々と煤けてしまって、私はこのリアリ空想力を半ば失った。

失ったものは、たいがい蘇る。

こないだフルダイブ技術が進歩するという動画を観ていて、

『実現するまで、待てない。また、自家製フルダイブをやろう』

と考えている。

美女のなる木もカネのなる木も、そこではリアルに造れるのだ。

あまつさえ、本当のことを言おう、…………私にとっては、例えば眼前に広がるどんな美しい風景も、若い頃に自家製フルダイブで見た美しい風景には及ばないのだ。

どんな現実的な美女も…………、あの氷の惑星で共に暮らした彼女に勝るわけがない。

要するに、だ。内側も王国、外側も王国みたいのがいいね、だ。

君もそうだろう?

俺が好きなのは王か孤独な求道者であった。

そうして、勝るのは求道者の王国であったのだ。

彼は乞食である。あるときは旅人である。

若い頃はそうやって、様々な惑星を徘徊していた。

描けばいくらでも酒池肉林できたのに、実際は空想の中では愛をさがしていた。空想の中でもいつも苦労していた。

恥ずかしながら、自分は、清廉潔白な人間であるらしい。

相変わらず美しすぎて、失敬!







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Last updated  2018.08.21 01:11:27



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