神無月のころ

2007.10.12

(4)

次第に、日が短くなってきた。
４時をまわると、空気が冷たくなってくる。
いにしえの人も、こんな感じに季節の移り変わりを、
肌で感じていたのだろう。

時代は刻々と変化しても、
人の心って、もしかして、大きくは変わっていない？

お昼休みに感じた、そんなできごと。

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●roze-piのお昼休みにお散歩♪

◆昼下がりの洋館
この秘密基地に来るのは、
１２時４５分頃。

ちょうどこの写真を撮ろうすると、
時間的に、どうしても逆光になってしまう。

休みの日とか、夕方に寄れば
また違った風情を楽しめるかもしれない。

だが、寄らない。
秘密基地は、日常の中の非日常っぽい
空間だから…。

お昼休みに立ち寄るのが、最高なんだ。

♪

◆洋館の塔
上の写真でいうと、
中ほどに見える、塔のようなもの。

なんだかここに入ってみたい。
そんな、わくわくした気分になる。

◆金木犀の香り
今が、主役とばかり、金木犀の香りが、
いたるところから漂ってくる。

ポツンと咲く桜と同じで、
この時期だけ、
自己主張しているような…。

秘密基地に金木犀があったなんて、
昨年は気づかなかった。

なぜだろ

◆微妙な空模様
少なくとも２週間前は、９月の下旬は、
半袖を着ていて、暑かったのに…。

比較的過ごしやすい季節、
秋を満喫しないうちに、
季節はかけ足で、
移り変わろうとしているような…。

◆“この木なからましかば…”
さあ、そろそろ戻ろう。
そう思ったときだ。

空き家だか、よくわからない民家がある。
その庭先で、
しっかりとガードされたりんごの木を発見した。

いつのまに、網が？

以前、お山の方のりんご畑で、
野生のサルが、網をくぐってりんごを盗んでいく姿を見た。
でも、ここは、“田舎の都会”で、サルはいないと思うが…。

鳥対策か、人対策か…。
それでも、しっかりと塀がある庭なので、
そこまでして盗んでいく人もいるのだろうか。

まるで、徒然草の「神無月のころ」と同じ心境。
お昼休み、１５分間の、非日常な
異空間に旅したのような気分になれる時間。

なんだか、ふいに現実に引き戻されたような気がした。
「この木、なからましかば…」