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何かを試みたときに大切なこととして、「総括力」と「方針力」というのがあるのではないでしょうか。これは、固定的・絶対的なものではなく、各人が悩みながら無意識的あるいは意識的に身に着けていく性質をもっていますが、何かを意識的に試みるときに、これが大切であるということは確実に言えると思います。私にとって、これは永遠のテーマです。
いま私は、表示登記の学習をやっています。 平成18年・平成17年・平成16年の土地家屋調査士試験の択一過去問がやっと終わりました。正解率ですが、平成18年が出題20問中11問、平成17年が12問、平成16年が15問です。 記述式が採点されるための基準点が、択一14問の正解と聞いていますので、合格レベルは16問以上かなと想定しています。過去問でこの正解率では表示登記の知識が十分あるとは言えないことは明らかです。 しかし、最初に、平成18年、次に平成17年、そして最近平成16年と解きましたので、 11→12→15と正解数は増えています。 これは、何なのか?これをどう捉えるのか?つまり、「総括」です。 私は、これを「少しは知識が定着をし始めた結果、正解率が向上した。これまでの『方針』は、ほぼ正しかった。」と総括しています。この「総括」に基づいて次に進むための「方針」を決定します。この総括は絶対的に正しいとは限りません。これが本当に正しかったかどうかは、これから検証されていくことになります。あのときの「総括」は正しかったとか、誤りであったとか、また非常に不十分であったとか、後で分かります。 けれども、何かに取り組んだら、「総括」はすべきです。 「現段階では何ともいえない。総括をする材料が少なすぎる。」というのも、ひとつの「総括」です。この場合「方針」は、「材料を増やすために、○○をやってみよう」ということになります。 私は、「総括」というのは、きっちり割り切れるものでもなく、完全なものではないと考えています。逆にそこに「完全」を求めようとすることは、誤った「方針」に直通していると言えるでしょう。あることを行った結果を「総括」することは、動きのある連続的なものを、また過程を、ある断面でバッサリ切ることでもあるので、上記の完全主義の傾向は当然あるものだと注意しておくことが必要です。知らない間にその傾向に陥っていますので。 話は戻りますが、「総括」が大切であると私が考えるのは、そのことが自分に「判断」を迫り、何とか現段階でのまとめをしてみようとするために、「整理」や「分析」が必要となり、それをまとめ上げようとする「思考力」が養成されていくことにあります。 つまり、「総括」の急所は、「判断力」と「思考力」の養成であり、そのことを通じて「目的」を達成していくための「方針」を出していくことです。「総括」と「方針」は一体のもので、「総括」が出せれば「方針」は自ずと出てくることが多いと思います。ただし、「方針」に特有のものとして「決断力」「行動力」というのがあるように思います。 私は、1年度の過去問を解くごとに立ち止まって、その都度、自分に足りない点は何か、それを克服するために何をやるかという「方針」を決めてから、次の1年度分の過去問を解くという「方針」で取り組んでいます。細かい具体的内容は省略し、別の機会に譲ります。 この「方針」は、私個人の司法書士試験と測量士補試験の「総括」に基づいて、また、私の調査士試験の分析に基づいて、「この最近3年の過去問が重要および過去問は最大で10年分やれば十分」との「判断」に基づいて出したものです。これはまちがっているかもしれませんし、表示登記を学習している他のかたとは、意見が違うかもしれません。 それでいいのです。自分が出した「方針」は、自分が責任を負うわけで、その楽しさも苦しみも自分が味わうわけですから。 大事なのは、「総括」と「方針」の策定にもとづく「判断力」「思考力」「決断力」「行動力」の養成です。 このことは、仕事の上でも役に立つのではないでしょうか。 私は、ある銀行の仕事が費用対効果に見合わなかったので、仕事の単価の値上げをしました。時間と労力ばかり取られて、債務整理等他の仕事が進められない事態を「総括」してのことです。将来の見通し、収入の問題と業務・職責の問題、事務所の仕事の割り振り・人間関係で相当悩んだ末のこの「方針」を事務所に提案したばかりです。まだ他にも問題は山積みですが。 実務は、やったことのない問題ばかり次々と生じますし、試験の場合もこれまで見たこともない問題が出題される場合があります。生活をかけて受験勉強をする場合は、実務と同じく「重い」ですね。私はこの重圧をはねのける方法を、「総括力」「方針力」を身に付けていくこと以外知りません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007年07月15日 23時17分49秒
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