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テーマ:今日の出来事(292876)
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☆何年も前から噂と憶測が飛び交ってきたが、アマゾンは11月3日(米国時間)、ついに「Amazon Books」をシアトルにオープンした。 同社が20年以上にわたり、世界各地で撤退させてきたと批判される「リアルの本屋」だ。 アマゾンがどんな店をオープンしたのか、確かめたいと思ったわたしたちはクルマに乗り込み、シアトルで最も高級な屋外ショッピングモールとして有名な「ユニヴァーシティ・ヴィレッジ」に出掛けた。 アマゾンはこの店舗を、デヴァイスとコンテンツ配信で急速に拡大している同社のエコシステム帝国の拠点として、強力に打ち出したいと考えているようだ。店のいたるところに、「Fire TV」の実演や、「Fire」タブレット専用のテーブル、「本を読んで、聞いて、見る」というディスプレイがしつこいくらいに目につく。 知らない人のために説明するが、アマゾンは、誰もが思い付くような人気作品をすべて、オーディオブック版と映画版で提供する準備ができているのだ。 アマゾンの「Amazon Echo(関連記事)」専用のテーブルもいくつかあった。 アップルの「Siri」のように音声でやり取りでき、音楽を再生したりショッピングができたりする装置だ。 これは素晴らしかった。ただ、店内の雑音が大きすぎて、Echoの人工知能「Alexa」の声による返答はとても聞こえにくい。 さらに、店内のスピーカーがオンになっている場合は、いつでも定額制音楽配信サービス「Amazon Prime Music」からの音楽が流れているので、Alexaの声を聞くのはさらに難しいだろう。 結局のところ、Amazon Booksの現状は、人と騒音とガジェットが多すぎて、「本屋に行って、じっくり本を読んだり、静かに誰かと談笑したりしよう」というような従来の体験が望めない場所といえる。 Amazon Booksに入って最初に目にする貼り紙には、「店内の書籍の価格はAmazon.comと同じ」と書かれているが、もう一手間かけないと有益な情報は得られない。 本に付いている値段は実際の価格ではなく、本当の値段を知るには本をスキャンする必要がある。バーコードは、本そのものか、近くの説明タグに付いている。 店内には、スキャナーのあるコーナーも一応はあるのだが、数は少ない。 アマゾンが、公式アプリを使ったスマホによるスキャンを推奨しているのは明らかだ。 店内に貼られているお知らせのほとんどに、「アマゾンの公式アプリをダウンロードして、アプリのカメラアイコンをタップし、バーコードをスキャンする」よう書かれているのだ。 しかし、このスキャンがうまく行かない。 わたしは今回のAmazon Books訪問に友人も連れて行ったが、その全員が繰り返しスキャンエラーに見舞われた。 このエラーは、初日にありがちな技術的な問題なのだろうと思われる。 本を買いたい人は、それに関する情報をすべて欲しいと考える。 ある人にとってそれは、編集されていない無数のレヴューであり、瞬時の値付けであり、コンピューターによる瞬時の検索であり、ページのサンプルを簡単に参照できることだ。 だが、また他の人にとっては、たくさん並んだ本棚の中を探し回ることであり、ちゃんとした値札であり、実際にめくれる本であり、欲しい物を見つける手伝いをしてくれる確かな存在(通常は物知りの店員)だ。 Amazon Booksは、そのどちらともつかない中途半端さがある。 またこの店は、店舗の本当の名前を隠している。 それは、「Amazon Books, Apps, and Beyond」(アマゾン書店+アプリ+その他)というものだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
November 7, 2015 05:44:46 PM
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