「馬頭広重美術館」で、『尾形月耕展 -花と美人と歴史浪漫-』、『広重の東海道』を観る
■「
那珂川町馬頭広重美術館」 (栃木県那須郡那珂川町)
・会場:
馬頭広重美術館 (
建物外観)
・展示:企画展「
尾形月耕展 -花と美人と歴史浪漫-」
・期間:9月29日(土)~12月16日(日)
・交通アクセス:
交通アクセス
・展示チラシ:
チラシ(表面)
・作品リスト:展覧会目録(
前期)
■ 展示作品(一部)
■ 尾形月耕
尾形月耕(おがたげっこう)(1859~1920)は、独学で絵を学び明治から大正期に活躍した絵師(日本画家)で、明治から大正にかけて人気画家のひとりになった。
【「
東京文化財研究所」:『
尾形月耕』】
【「
山田書店美術部」:『
尾形月耕』】
◆「尾形月耕」:『花美人名所合 堀切の菖蒲』/大判/錦絵・三枚続き
・東屋から菖蒲苑を眺めている女性たちの姿が描かれている
【「
TOKYOアーカイブ」:尾形月耕『
花美人名所合 堀切の菖蒲』】
【参考作品:「
江戸博」:尾形月耕『
花美人名所合 亀戸の藤』】
◆「尾形月耕」:『美人花競 花車』/大判/錦絵
・鶴が舞う屏風の前に女性が描かれ、その手前に牛車に見立てた花器が置かれ、桔梗などの秋の花が活けられている
【「
大英博物館」: Ogata Gekko (尾形月耕)
『
Hana-guruma 花車 (Flower Cart) / Bijin hana kurabe 美人花競 (Beauties Compared to Flowers) 』
◆「尾形月耕」:『月耕随筆 芝居』/大判/錦絵
月耕随筆は、月耕の代表作のひとつで、伝説や歴史上の出来事などを取り上げて描かれた画集。
・この作品は、
矢の根を研ぐ場面の
曽我五郎(曽我兄弟の弟)と、芝居見物の女性客たちが画集をめくるイメージで、画面が分割構成で描かれている
【「山田書店美術部」:尾形月耕『
月耕随筆 芝居』】
【「
国立国会図書館デジタルコレクション」:尾形月耕『
月耕随筆』】
◆「尾形月耕」:『月耕随筆 鼠・陸州黒石 常教寺の猫』/大判/錦絵
・この作品の猫はネズミの下になり、
窮鼠猫を噛むの如く、ネズミが猫の上で優勢に見える
・画面右上のこま絵の中、文机の脚が猫の足で描かれている
【「
森宮古美術*古美術もりみや」:月耕『
月耕随筆 鼠と猫 -猫の図- 』】
◆「尾形月耕」:『義士四十七図 杉野十平次次房』/大判/錦絵
月耕が忠臣蔵の
赤穂浪士を描いた画集『義士四十七士』は、明治35年(1902)、赤穂浪士没後200年を記念して作られた。
・
杉野次房(すぎのつぎふさ)(1676~1703)は、赤穂浪士四十七士の一人で、十平次と呼ばれ、彼は、吉良邸の門前にて夜なき蕎麦屋を始めた
【「TOKYOアーカイブ」:尾形月耕『
義士四十七図 杉野十平次次房』】
◆「尾形月耕」:『浮世十二ヶ月 八朔』/大判/錦絵
・柳の下、白い小袖姿の遊女が腰掛け、禿が仔犬と戯れている
【「
原書房」:月耕「
浮世十二ヶ月」・「
浮世十二ヶ月 八朔」』】
◆「尾形月耕」:『日本花図絵 小金井』/大判/錦絵
・小金井橋の桜と、橋の下を流れる
玉川上水が描かれて、芭蕉の句が添えられている
【「
ボストン美」:尾形月耕『
Koganei Embankment, from the series Flowers of Japan, Illustrated (Nihon hana zue) 「日本花図会 小金井」』】
【「
小金井市HP」:小金井桜/『
小金井桜のあゆみ(1)』】
【「
東京都水道局」:玉川上水/『
玉川上水の歴史』】
*美術館北側の庭と裏山
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■ 広重と東海道の作品
◆「歌川広重」:『東海道五拾三次之内 庄野 白雨』/横大判/錦絵
歌川広重(1797~1858)が描いた東海道五拾三次の揃物作品の中でも最も有名な作品。
・庄野の山中の坂道、突然の激しい雨に降られた駕籠や地元の農夫らの様子が描かれている
・傘に「竹のうち」「五十三次」と摺られたものが初摺りの作品
【「
東京富士美」:歌川広重『
東海道五拾三次之内 庄野 白雨』】
◆「歌川広重」:『東海道五十三次之内 京 三条大橋之図』/横大判/錦絵
広重が描いた東海道五十三次の作品は、保永堂版が最もよく知られているが、それ以外にも数多くの作品が作られている。また、北斎も数種類の東海道ものを描いている。
・広重は、『東海道五拾三次』(保永堂版)以降、『行書東海道』、『隷書東海道』、『竪絵東海道』、『狂歌入東海道』、『人物東海道』、『双筆五十三次』、『東海道五十三對』など、数多くの東海道五十三次ものを描いている
・鴨川に架かる三条大橋は都を代表する橋で、その橋の上には、袴姿の武士、京の女性、茶筅売り(ちゃせんうり)らの人たちの姿が描かれている
【「
文化遺産オンライン」:歌川広重『
東海道五拾三次之内 京 三条大橋之図』】
【参考作品:「
東京富士美術館」:歌川広重『
東海道五拾三次之内 京師 三条大橋』(保永堂版)】
【参考作品:「
三重県立美術館」:歌川広重『
丸清版・隷書東海道五十三次 (京・三条大はし)』(隷書版)】
【参考作品:「
藤澤浮世絵館」:歌川広重『
東海道五十四 五十三次大尾 京都』(蔦屋版)】
【参考作品:「
みゆネットふじさわ」:歌川広重『
五十三次 京三條橋』】(人物東海道)
【参考作品:
慶應義塾大学メディアセンター「
浮世絵コレクション」:歌川広重『
五十三次名所図会[竪絵東海道] 京 三条大はし』】
【参考作品:「東京富士美」:葛飾北斎『
東海道五十三次 絵本駅路鈴』】
【参考作品:「
国際日本文化研究センター」:都名所図会『
三条大橋』】
【過去の投稿記事:「
2009年12月26日 投稿」:『(『忠臣蔵』と『摺物(狂歌摺物)』、広重『京師』の作品)』】
【過去の投稿記事:「
2016年1月28日 投稿」:『川崎・砂子の里資料館「歌川広重 東海道五拾三次之内 保永堂版全揃」』】
【過去の投稿記事:「
2016年6月17日 投稿」:『とちぎ蔵の街美術館「広重 二つの東海道五拾三次 保永堂版×丸清版」展』】
【過去の投稿記事:「
2018年2月10日 投稿」:『藤澤浮世絵館「北斎と北斎派の江の島」展』】
【過去の投稿記事:「
2018年10月18日 投稿」:『広重「御馬献上行列図」の作品』】
*那珂川町馬頭広重美術館「尾形月耕展」/チラシ
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