ネパールの仏像
パタンは職人の村でもある。裏通りには仏像の工房が多くあって見学もできる。見学できるっていうと大袈裟だな、軒先で作ってるので歩いてれば普通に見れる。お土産屋でいっぱい売ってる仏像も仕上げは手作業なのでよく見れば全てが微妙に違う。こちらはちょっと高級な仏像。こちらは中級の仏像。真ん中でポーズとってる仏像はなんかタイの神様みたい。コレは売れんだろ。100円ライターぐらいのサイズの豆仏像から人間よりも大きいサイズまで色々売っている。アジアで買い物をする時は値段交渉となるのだが仏像も交渉すればかなり安くなる。アジアでの値段交渉の会話の流れを説明しよう。大抵は買い物客が冷やかし半分で薄暗い店に入ることから始まる。すると店主が店内の電気を順番につけながら寄って来る。インドであったならば「ノー高いネ」と言いながらぼったくって来るのがお約束であるがネパール人はシャイなので買い物を強要してくることはない。値段もインドのように適正価格の10倍を言ってくることはない。ただ気を付けなければならない点がある。こちらが「How much?」と訊いた後に店側は「〇〇ルピー」と言って来ることもあれば逆に「How much you want?」と逆質問してくることがあるがここで「〇〇ルピーなら買う」と言ってはならない。それが妥当な金額だったとしても店側はわざと鼻で笑いながら「Oh! can not! This is very good quality」と言うからである。「How much you want?」と言われたら逆に「How much you sell?」と言おう。多くの場合、先に値段を提示した方が「負け」なのである。店側がこちらの質問に対して「〇〇ルピー」と答えたらこちらが鼻で笑って「Oh! can not pay」と言えばまたそこからがお互いの腹の探り合いとなるのだ。たとえば店側が1万ルピーと言ったとする。こちらが7000ルピーにまけて、と言った時点で「あ、コイツは適正相場を知らねえな」と知られたらもう7000ルピーにはならないのである。「Good for each ether」と言われて8000ルピーになるか「OK, it's special price」だとか何とか言われて7000ルピーに”してくれる”ことで決着となる。つまりこちらが値段を提示したらそれ以上は安くならない。相手が先に値段提示したら”帰るフリ作戦”もある。「そうか、予算オーバーだ。他の店を回ってみるよ」と言えば「ジャスト・ア・モルメント、ブラザル(Just a moment, brother)」と交渉テーブルに優位につけるのである。まあ安く買うことが全てではないし後で他の店の方が安く売ってたとしてもさっき自分が納得して買ったではないか、だしとにかく気持ち良く買い物をするのが一番だわな。