JRボルト忘れた社員3人処分
私:明日、所用のため、静岡方面に新幹線で行って夜1泊の予定だ。 1月29日のような新幹線トラブルにあわないといいがね。A氏:そういえば、昨日の新聞で「ボルト忘れた社員3名処分」とあったね。 1月29日の新幹線の事故の原因は、パンタグラフの部品交換の際、社員3名が4個のボルトをすべて付け忘れたことだね。 社員3名は出勤停止5日、本部長も減給処分だという。 ほかに直接の管理監督責任者として上司5人も戒告や訓告処分となったという。私:技術的な再発予防策として、ボルトなど部品の数量が一目でわかる容器を使用し、修繕の重要作業では「チェックシート」を使うように4月まで整備するそうだね。 4本締め忘れたら、ボルトが残っている容器にすれば、忘れに気がつくわけだ。 トヨタ生産方式でいうところの「ポカヨケ」の一種だね。 しかし、直接作業をしていた社員3名の出勤停止処分はおかしいね。 最初から、そのような方法をとっておればいいのであって、その責任は管理側(マネジメント側)にあるね。 3名はその不備なシステムのもとで作業した犠牲者だからね。A氏:君のブログ「JALの事故と個人責任」でも、JALが作業ミスをすると個人責任を追及していたが、事故がへらず、トヨタ生産方式を導入。 小さな事故に対して、あくまで原因を追及することに重点を置き、個人責任を追及した懲戒はしない方向に転換したということが書かれていたね。私:1999年9月30日に起きた茨城県東海村のJCO臨界事故は、ずさんな作業方法で作業をさせていたことが原因だが、作業者は死亡した。 マネジメント側が決めたシステムの犠牲者だね。 もし、この作業者が生きていたら、罪を問われただろうかね。 だから、JRも直接作業していた社員3名に処分するのはおかしいね。 別にルールを守らなかったわけでもないからね。A氏:事故を起こすとすぐに警察がとんでくるという発想は、ヒューマンエラーの対策にはよくないと君のブログの「ヒューマンエラーは裁けるか」でもとりあげていたね。私:JRには、まだ、始末書的発想が根底にあり、旧国鉄の「日勤教育」の発想をいまだにひきずっているね。 君のブログの「JR西日本の宝塚線事故と日勤教育」でもコメントしているね。 一度、しみついた悪い体質はなかなか消えないものだね。 トヨタのように、よい体質は崩壊しやすいのにね。