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カテゴリ:懐古主義
(引用開始)・・・読売新聞 2006年9月5日朝刊より
クジラ、どんどん売りこめ! ~意外にダブつき「忘れられた味」 鯨肉を扱う食品会社や飲食店が増えている。食用として市場に出されながら在庫となる鯨肉が増え、捕鯨関係者が消費拡大策に本腰を入れているためだ。鯨肉の売り上げは調査捕鯨の重要な財源になっている。鯨肉の消費を増やさないと今後の調査捕鯨に支障を来す恐れがあるため、関係者にとって緊急の課題となって いる。(宮崎健雄) ■健康食PR 消費者がロにする鯨肉は主に、調査捕鯨で捕獲された鯨が調査後に加工され、販売さ れているものだ。調査捕鯨を行う財団法人の日本鯨類研究所が、実際の捕鯨の委託先である船会社の「共同船舶」(本社・東京)を通じ市場に出している。 ここに来て共同船舶などは、鯨肉の売り込みを強めており、食品会社や飲食店などで鯨肉の販売を始めるケースが増えている。 日本ハムの子会社「宝幸」(本社・東京)は3月から、鯨肉の大和煮のレトルトや焼き肉の缶詰など3種類の新商品を発売した。宝幸は「かつて鯨肉を食べていた団塊世代に味を思い出してもらえれば、受け入れられるはず」と期待する。 飲食店を展開する「チムニー」(同)は昨年11月から、系列の海鮮居酒屋「はな(花)の舞」全約200店で、竜田揚げや鯨肉の刺し身など七つの鯨メニューを加えた。これまでは期間限定メニューで提供してきたが、定番メニューに“格上げ”した。竜田揚げは鶏肉のからあげより5割ほど値段が高いが、売り上げでべスト10に入る人気商品という。 このほか、大手食品スーパーのマルエツも昨年6月から、鯨肉の刺し身など10品目を販売している。 日本鯨類研究所なども、鯨肉の販路拡大を目指して今年5月、民間会社の「鯨食ラボ」(本社・東京)を設立し、病院や大学向けなどの給食業界に鯨肉を売り込んででいる。 鯨食ラボの中田博代表は「鯨肉は高たんぱく低カロリー。硬いなど昔のイメージも冷凍技術の進歩などで改善された」とPRする。 ■在庫10年で倍増 関係者が売り込みに懸命なのは、鯨肉の供給量が大幅に増えたのに、消費量が低迷したままだからだ。 日本鯨類研究所は、詳しい実態調査のため捕獲する鯨の種類を増やしており、鯨肉の供給量は2000年度の2450トンから05年度に5560トンに増えた。 ところが、消費の方は思うように伸びず、1982年に国際捕鯨委員会(IWC)が商業捕鯨の一時禁止(モラトリアム)を決議し、日本は88年から商業捕鯨を取りやめたため、一人当たりの鯨肉消費量は、40年前の約2000グラムから05年は約50グラムまで落ち込んだ。 この結果、物流冷蔵庫などに保管されている05年の鯨肉流通在庫(年平均)は、前年比45%増の3945トンとなり、10年前の約2倍に膨らんだ。 昨年12月、価格を決めている日本鯨類研究所が卸売価格を2割下げたこともあり、今年1~7月の鯨肉の販売量は前年同期比で5割増えたが、流通在庫を減らすまでには至っていない。 「鯨肉は手に入りづらいというイメージが消費者に根付いてしまった」(水産庁捕鯨班)ことなどが要因とみられ、若者らを中心に“鯨肉離れ”が進んでいるとの指摘が出て いる。 売れ残れば・・・調査捕鯨ピンチ? 調査捕鯨の年間経費約60億円のうち、約9割は鯨肉の売り上げで賄っている。鯨肉が売れないと、調査捕鯨が思うようにできなくなるわけだ。 日本鯨類研究所は07年度以降も調査のための捕獲量をさらに拡大する計画で、鯨肉の市場ヘの供給量も年7000~8000トンまで拡大する見込みだ。消費が伸びなければ今後、在庫ばかりが積み上がり、調査捕鯨の費用が不足する事態に陥る恐れがある。 また、日本がIWCで商業捕鯨の再開を求めている事情もある。今年6月のIWC総会では、日本などの捕鯨支持国が共同提案した宣言が1票差で採択されたが、宣言には、商業捕鯨の一時禁止措置を「不要」とする文言が盛り込まれている。しかし、鯨肉の消費が順調に増えないようだと、捕鯨をめぐる国際論議に影響を与える可能性もある。 (引用終り) クジラ肉が余ってるんだって?なァ~んだ、早く言ってくれればいいのにσ(^◇^;) 前から不思議だったんですよ。 (捕鯨禁止なのに、なんでたま~にスーパーでクジラ肉が売られているんだ?調査捕鯨してるから?でもさ、調査なのに売っていいんだろうか??) って。皆さんも疑問に思いませんでした? >調査捕鯨の年間経費約60億円のうち、約9割は鯨肉の売り上げで賄っている。鯨肉が売れないと、調査捕鯨が思うようにできなくなるわけだ。 へェ~、それじゃしっかり売らなくちゃならないんだ。その割りにはコマーシャルというか、一般に認知されてませんねェ。 だってさ、クジラ肉ってやっぱり『高い!』ってイメージがありますよね? 細々と調査捕鯨⇒捕獲量が少ない⇒流通量も少ない⇒値段が高い⇒高級素材⇒我々の口には入らない みたいな感じで。 でも実際は『(クジラの)竜田揚げは鶏肉のからあげより5割ほど値段が高い』程度だから、それほど『高い!』ってほどでもないんですね。 クジラの竜田揚げ、懐かしいなァ。 昔、小学校の給食でよく出たんですよねェ。スジがあってちょっと硬かったけど、でも美味しかったなァ。今でもたま~に思い出します。 クジラ肉を食べた事がある日本人って、今どのくらいの割り合いでいるんだろうか?30歳台後半から上ぐらいかな? 食べた事がない人にとっては『クジラを殺す』=『残酷』としか思えないのかもしれませんね。 捕鯨の是非、ってのは非常に難しい問題なんだけど、どうなんだろう? 私は捕鯨は基本的には賛成です。日本の食文化ですから。 クジラが増え過ぎる事によって他の水産資源が減少している面も否定出来ない、という日本の調査結果もあるようだし。 捕鯨反対派の意見というのは、だいたいが感情的な理由なんですよね。曰く、 「クジラは頭の良い動物なんだ。それを殺すなんて・・・クジラが可愛そうだ!」 みたいな感じで。 それも分からなくもないんだけど、でも、それじゃ牛や豚は可哀相じゃないの? 最初から殺すために、食べるために飼育し、そして一方的に殺して食べる・・・それこそ残酷でしょ?虐殺ですよ。 矛盾してますよ。牛や馬がもし話す事が出来たら、なんて言うだろう? 以前ある番組で動物と話せる人が出演していましたけど、彼らにもし人間と似たような『意識』や『意思』というものがあるとしたら、人間はとんでもない事をしている事になります。 でも、神道や仏教の影響が強い日本では、昔から分かっていたのかもしれません。 クジラを捕らえるために人とクジラが格闘する、まさに命がけです。クジラに逃げられた時もあったでしょう。時には人間が亡くなる時だってあったはずです。 そして、ようやく捕まえたら、そのクジラに、神に感謝する。 そうやって手に入った獲物は極力『捨てる』などという失礼な、勿体無い事はせず、徹底的に利用する。肉はモチロン脂・ヒゲ・皮、骨まで利用するのです。 それが、我々人間に殺された『命』に対する礼儀と考えてきたのでしょう。 その証拠となるのが、日本各地に「鯨墓」(げいぼ、くじらばか)、「鯨塚」(くじらづか)などと呼ばれる記念碑なのでしょう。捕鯨を主要な漁業として日常的に行っていた漁村には必ずといってよいほど存在するそうです(Wikipedia【捕鯨】より)。 これはもう日本の文化です。そして、鯨を食べるというのは日本の食文化です。 ただその一方で、日本人の中でもクジラを食べた事がない人が増えてきた現状を思うと、ムリにクジラにこだわる必要もないのかな?とも思います。そろそろ、日本人自身が変わっても良いのかな、と。 私自身、迷ってしまいますね。やっぱりクジラの竜田揚げは食べたいし・・・難しい問題です。 結論は、けっきょく人間と言うのは罪深い存在なんだなァ、と。だって私なんてお肉大好き人間ですから。自己矛盾~( ̄~ ̄;) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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