相模湖の風

先週末、久しぶりに顔を見に来たと息子が訪れた。急いでお昼ご飯の支度をして、ワクチン接種のことなど近況報告をしあっていたら、 途中で話がちぐはぐになって噛み合わない。ふと何事かを気づいた息子に、「あれ、もしかして休日が変わってカレンダー通りじゃないってこと知らないの？」と驚かれた。逆に「え～、そんなことってあるの？」と私の方が驚いた。休日の変更はオリンピック開催によるものだそうだが、変更は７月だけでなく８月１１日（私の誕生日）の山の日も振替られていた。「全く世間の常識外で生きているんだから」と笑われたが、知らなかったのは私だけなの？　いつの間にそんなことになってたの。私以外のみんなは知ってたのかしらと久しぶりにドキドキした。　
　もっとも休日が変更になったからといって、日常の暮らしに影響がないから良いんだけど…。バスの時刻表が平日から休日ダイヤになるだけで、外出もしないこの頃はそれすらも関係ないかもしれない。息子がカレンダーにボールペンで丁寧に休日変更を書き換えて帰っていった。何のためのカレンダーなんだと腹立たしい思いである。コロナ感染で先の読めない状況で、カレンダーの変更印刷もできなかったのだろうが、時代に取り残された感はちょっとだけショック。知らぬは私だけだというのはすぐに判明し「金曜日の休みに相模湖へ行くから」と杉並の孫から連絡が入った。オリンピック開催で首都高速だけでなく一般道路の混雑状況は読めないらしい。今回は高速道路に乗らないで一般道を行くからということになり、買い物に行きたい私と八王子で合流することにした。久しぶりに夜は手巻き寿司を食べたいと思っていたので、八王子の駅ビル地下の鮮魚店へ出向き、刺身にする柵作りの鮮魚を仕入れた。娘たちと八王子で合流した後、駅近くのイタリアンレストランに入り、１年近くぶりに４人でランチを楽しんだ。テーブルはすべて埋まっていたが、客の入れ替えや食後のテーブル周りの消毒など丁寧な仕事ぶりで、久しぶりのレストランでの食事は感激するくらい美味しかった。
　夜はマージャンをしながらテレビでオリンピックの開会式を観ていたが、興味を持って観ていたのは婿だけである。私も娘も孫もテレビの音を聴きながらマージャンに夢中になっていた。コロナ禍のなか、今回の日本でのオリンピック開催は世界中から注目を集めている。日本での開催を喜んでいる人もいる半面、未だ中止を求める人もいて、その温度差がどういう方向に流れていくのか興味深い。私が何よりも心配するのはオリンピック後のコロナ感染の行方である。一般人に限らず、オリンピック出場選手や関係者にも感染者が増えつつある。こんな状況でフェアな競技が行えるのであろうか。ましてや世界平和のためなどと真面目な顔をしていう政治家の顔をまじまじと見ている今日この頃である。