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相模湖の風

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2021.11.13
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カテゴリ:カテゴリ未分類
瀬戸内寂聴さんが亡くなられた。もうちょっと頑張って100歳まで生きていてもらいたかった。若くして結婚をし、3歳になる子どもを夫の元に残して、夫の教え子だった年下の男性と家を出てから小説を書き始め、素晴らしい作品を次々と発表し、田村俊子賞・女流文学賞を受賞した。愛と性に彩られた実体験ともいえる恋愛小説と、恋愛至上主義のような波乱万丈の実生活は常に話題になった。瀬戸内晴美時代の小説は私も読んだことはあるが、あまりのリアルさというか生々しさについていけなかった。
 そして51歳で出家したというニュースに「本当に煩悩が断ち切れるのだろうか」と疑問に思ったが、厳しい修行の後、京都に曼荼羅山寂庵を開いて尼僧としての活動(法話や人生相談等)を報道で知ることにより、小説よりもその人柄や生き方にすっかり魅了されてしまった。80歳を過ぎたあたりからだんだんと優しくなっていく表情と裏腹に言葉の切り口が鋭くなり、嘘やごまかし、迷いのない話しぶりに魅かれてテレビの番組欄で瀬戸内寂聴の名を見つけると必ず視聴するようになった。きついことを言いながらちょっと笑わせる話ぶりがチャーミングで、誰も真似ができない境地であった。お生まれが四国だったので、関西系のイントネーションがよかったのも知れない。今の時代はネット上でかなりの情報が得られるので、寂聴さんに関わる人たちの意見も知ることができるが、アエラに連載された 画家の横尾忠則氏との往復書簡はとても面白かった。
 「好物はお肉」ということで、血の滴るようなステーキをワインとともに楽しむシーンをテレビで観たことがある。「お肉を食べないと頭が働かない」といい、度重なる大病や骨折にも負けず、生涯現役というその姿勢に有無を言わせぬ力強さがあったのに…。
 ネット情報によると生前に名誉住職を務める岩手天台寺にすでに墓石が購入されているらしく、その墓石には「愛した、書いた、祈った」と刻むことを決めていたらしい。ご冥福をお祈りいたします。





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Last updated  2021.11.13 11:45:56



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