埼玉みらいプラン

「大宮、歓喜から悪夢　金星逃し浦和と勝ち点３差」埼玉新聞
http://www.saitama-np.co.jp/news10/23/10.html

　大宮が１度は逆転したが逃げ切れず名古屋に再逆転を許した。１点を追う大宮は後半１９分、ラファエルのパスから東が同点ゴールを決めると２分後には途中出場の李天秀の右クロスをラファエルが合わせ逆転。しかし名古屋が攻撃カードを切ると３２分、玉田に同点ゴールを許し、３９分には深谷がケネディにファウルしたとしてＰＫを与え、逆転された。
■逆転後、踏ん張れず
　大宮が首位を争う名古屋に追い付き、追い越し、金星で今季初の連勝と思いきや逆転負け。勝てば残留争いからの脱出も見えただけに鈴木監督は「勝ちたかった。非常に残念」と顔を曇らせた。悪くない展開だった。前半３分にＦＫから闘莉王に先制ヘッドを許したが守備ラインを高く保ち集中。追加点を許さなかった。名古屋のシュートがたびたびクロスバーを叩き、ケネディが決定機を決められないなど運も味方する中、鈴木監督は後半１２分に右ＭＦに李天秀を投入。左ＭＦの橋本とサイドに起点を作る策が成功し１９分に東、２分後にはラファエルの得点で逆転した。だが、ここから踏ん張り切れなかった。２５分に名古屋は永井、金崎の才能ある若手を同時起用。反撃ムードが高まる中で鈴木監督は２９分、ボランチを攻撃型の上田から守備的な金沢に代えた。「こぼれ球を拾って早い攻撃につなげたかった」と鈴木監督。しかし名古屋の猛攻を止められず、３２、３９分に連続失点した。攻撃力のある上位チームに対し守備で粘って少ない好機をものにする理想の展開は途中までうまくいっていた。だが名古屋の厚みのある攻撃に屈し勝ち点１さえも獲得できなかった。降格圏にいた浦和が勝ち、大宮もうかうかしていられない。上田は「前を向いてやるしかない」と、悔しさをかみしめた。
■チーム初の２桁得点／ラファエル
　クラブの歴史にその名を刻む勝ち越しゴールは、まさに電光石火だった。１－１に追い付いたわずか２分後の後半２１分。右サイドの李天秀からＧＫとＤＦの間を縫うような速いクロスをファーに飛び込み左足で合わせた。「（李天秀は）いつもあういう形でボールをくれる。いい得点だった」。昨季の王者を静まらせ喜びを爆発させた。このゴールで大宮がＪ１に昇格した２００５年以降、初の２桁得点者となった。それでもチームは逆転負けし「ゴールを決めなくてもチームが勝った方がうれしい」と試合後は肩を落とした。次節の川崎戦までは約２週間空くだけに「気持ちを切り替えるのにはいい時間。有効に使いたい」。悔しさをリセットし、ストライカーが再びゴール量産態勢に入る。