テーマ:京都。(6117)
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京都市美術館でやっている親鸞展に行ってきました。 これは親鸞聖人の第750回大遠忌に合わせての特別展示。 それぞれの寺院が所蔵している貴重な収蔵品が一同に集められていました。 親鸞直筆の書が思っていたより多く残っていたのが意外でした。 寺院だと下手をすると保存状態が悪かったりするのですが、 今回出展されていたものはどれも概ね良好な状態のものばかりでした。 これが親鸞の筆跡か、と凝視。 しばらく前に五木寛之の小説 『親鸞』 を読んだばかりだったので親しみもあったのですが、 小説で出ていたのは幼少期~法然に弟子入りし、 流刑にあったところまでなので、 90年に及ぶ親鸞の生涯のほんの出だしでしかなかったんですよね。 それでも聖徳太子の夢告等、知っているエピソードの部分などが出ると、 ああ、これこれ、と思ってみたり。 そうそう、聖徳太子とのつながりも深いんですよね。 展示品には聖徳太子関連の品々も多く見受けられました。 しかし、展示を見ながら思ったのが普通の京都市美術館の展示と比べ、 平均年齢がかなり高かったということです(^^; 仏教の展示ですし、 750回大遠忌で全国各地の門徒さんが集団で来ているので、 まあそれも当然といえば当然なんですけどね。 貴重な展示なのですが、 なかなか若い人に興味を持ってもらえないのが残念です。 仏教に限らず、 若い世代は宗教に対して無関心になっている、 いえ、むしろ警戒心を抱くようになっているというのが現状です。 それはカルトの台頭、宗教がからんだテロのニュース等、 メディアに宗教が出る時はネガティブな話題が多い、 ということもあるでしょう。 また人は知らないものに恐れを抱くものです。 宗教についての正しい知識を持っている人は意外と少ないもので、 基本的な事柄ですら知らない場合が多いです。 これはひとつには日本の戦後教育の問題が挙げられるでしょう。 日本では戦後、公的教育の場から宗教教育がほぼ完全に姿を消してきました。 せいぜいで道徳の時間があるくらいでしょう(それも今はなくなっているようですが)。 そのため、自分で調べる気にならなければ、 メディアによるバイアスのかかった偏った情報、 誤った情報しか持っていないという状態になっています。 その結果が、現代日本の抱える様々な問題の遠因になっているともいえます。 スピリチュアル、パワースポット、占い等がブームになったり、 すたれることがないことからも窺い知れるように、 決して若い人がそうした事柄に関心を持っていないわけではないと思います。 しかし、正しい知識、見方を持たないために、 警戒して身を固めるか距離を置くという態度に出るのかもしれません。 その場合はまだ良いのですが、 最悪の場合、カルトの手に絡めとられてしまうということにもなりかねません。 こうした状況の今こそ宗教教育が必要なのではないかと思いますが、 現状ではそれを教えることができる教師がほとんどいない、 というのが一番の問題です。 今年は親鸞聖人750回遠忌、 法然上人の800回遠忌です。 日本仏教界ではそれに合わせて大きな動きが出ています。 その動きの中に宗教教育、 そして宗教について広く興味を持ってもらう活動を盛り込むということもやってもらえれば、 と思います(既に動いているような気もしますが)。 なんだかずいぶん脱線してしまいましたね。 小難しいことを書いてしまいましたが、 親鸞展自体はそんなことを考えなくても十分楽しめる展示になっています。 5月29日(日)までと残りの期間は少ないですが、 お時間のある方はぜひ足を運んでみてください。 親鸞展を観終わった後は近くのカフェでひとやすみ。 小腹もすいてきたところだったのでチーズバーガーを注文。 いやあ、肉がジューシーでいいですね。 そして、ビールとの相性もばっちりです。 昼から呑むビールはいいですね。 親鸞展についてあれやこれやと話しながら杯を重ねる。 店の準備の時間になるまでゆったりと過ごすことができました。 休日ではありませんが、 こういうゆったりした時間の使い方は久しぶりだった気がします。 心の凝りがほぐれた、いい一日でした。 5月の休業日 5月24日(火) 5月31日(火) 6月の休業日 6月7日(火) 6月14日(火) 6月21日(火) 6月28日(火) 5月の昼酒営業日 5月28日(土) 5月29日(日) 6月の昼酒営業日 6月4日(土) 6月11日(土) 6月18日(土) 6月25日(土) 6月26日(日) ※昼酒営業時間は各日15時くらい~18時。 夜の営業は19:00~26:00。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.05.23 12:58:19
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