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カテゴリ:十四代
【十四代 吟撰】です。
十四代といえばざりがに的にはアル添の使い方が日本随一と思ってます。定価ベースでは本丸の二倍近いこの吟撰、果たしてどのような世界を味あわせてくれるのでしょうか。 開封時の立ち香はそれはそれはみずみずしい吟醸香。間違いなく旨い酒を連想させます。 含みます。・・・・ん?薄い? 純米吟醸とは明らかに異なる雰囲気。すーっときれいな面持ちで香りと味が広がりますが、中盤から終盤の味の持続性が悪い、というかどうにも薄い印象。 この感じは飲んだことがある・・・・・そう、これは香華生詰だ。香華の印象に近い。アル添の良さを最大限引き出しつつもやはり味の奥にはアル添を感じてしまう。 温度帯が上がってくると・・・・お。なかなかよくなった。わずかながら本丸系の果実感が顔を出し始め味の開きも若干よくなってきた。それでもやはり舌の上に若干のアル添感と味密度の薄さは否めない。 これはもしかしてざりがにの舌がおかしいのか?と本丸を飲む・・・。 うーん、これこれ。果実香あふれる香りに薄くもなく濃くもない絶妙なバランスの旨味が広がります。どうやら舌がおかしいわけじゃないようだ。 吟撰もそれ単体で飲めば決して悪い酒じゃないんだけど、十四代としてはどうかなあ。吟撰は夏向けの酒とのことだから敢えてこういうさっぱりスムースな味にしてるのかもしれないけどそれは十四代ラインナップがあまねく飲めてこその個性。 十四代って芳醇甘口でうまいんだよーと言ってこれを最初に飲んだら「なんだこんなもんか、大したことないじゃん。」で終わりかねない味。 まあ十四代らしい十四代は本丸であってそれ以外はおまけだよと言われると返す言葉もないんですけどね。 色んな意味で十四代はやっぱり本丸なんだなあと思わせてくれた吟撰でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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