13万円の内訳、その一
【更新情報】『れんずのすくみち・迷いみち』に『COLOR-SCOPAR50mmF2.5』を追加しました。去った9/1に”一日で13万使った”桜上水ですが、13万円で三つの写真関係のものを買いました。先ず一つ目は(真正面からはこんな感じ)(この鏡胴の特徴からこの時代のレンズは”ゼブラレンズ”と言われています。もっとも、この時代のレンズは全てこんな感じですからこのレンズだけが”ゼブラ”と言われていたわけではありません)CarlZeissJENA DDR Flektogon20mmF4.0知らない人のために解説しますとこのレンズはかつて存在したドイツ民主共和国(通称”東ドイツ” DDRとは『Deutsche Demokratische Republik』の略)のCarlZeiss製の超広角レンズ。(東ドイツは1990年に西ドイツに吸収されますから二十代前後の人は知らなくて当然ですよね。いや、なに、このレンズを譲ってもらった店の女性店員さんが東ドイツのことを全く知らなかったもんでかなり驚きました^^;)詳しい説明はここにも書いてありますが要するに第二次世界大戦後、アメリカを中心とする『資本主義陣営』とソヴィエト社会主義共和国連邦を中心とする『社会主義陣営』によって敗戦国ドイツは東西に分割統治されます。その際ドイツ西側と東側にそれぞれ工場があったCarlZeissも分割され西側はCarlZeiss、東側がCarlZeissVEB(CarlZeissJENAは輸出用のブランド名)となるのですがこのレンズはその共産主義国家のCarlZeiss製のM42マウント(東側のカメラの名前から”プラクチカマウント”とも呼ばれます)の超広角レンズです。(いやー、こんな誰でも知っていることをいちいち説明しなきゃならないとわ・・・20世紀は遠くなったもんですw)して、レンズの話に戻りますがこのFlectogonはその初期タイプ(シングルコーティングの通称”ゼブラ”と言われてるタイプ)の中期のもの。(初期タイプの初期のものにはDDRの文字が刻まれていません)20mmと言う超広角でしかも最短が0.17mという下手なマクロレンズもびっくりのスペックなのですが・・・コンディションは最悪です!^^;(それを承知で譲ってもらったので騙された訳ではありません、念のため)先ずヘリコイドが最短まで行きません。0.65mあたりからグリスが完全に固着しています。絞りも全く利きませんし、何度も分解した跡があります。精度が出ているかどうかも不安材料です。実はFrektogonのゼブラタイプは大きく分けると初期、中期、後期の三つがあるのですが時代を経るに従って品質が悪くなってきます。桜上水自身何度も東側レンズは分解清掃しているのですが年を経るごとに内部の機構がどんどん省略されていて驚いた経験があります。(特にゼブラテッサーはその省略具合が酷いです^^;ゼブラテッサーは初期の『CarlZeiss』から始まって『CarlZeissJENA』『CarlZeissJENA DDR』『ausJENA』そして『aus(最後にはTessarとさえ書いてありません^^; aus T 50mmF2.8とだけ書いてありますw)』で終わるのですが最後は『どうしたらこれを省略できるんだ?^^;』ってぐらい素晴らしく質素な造りでしかも各部品の精度が足らない、仕方ないので”摺り合せ”をしながら組むと言うちょっとしたチューニングエンジン並みの技術を要求されますw)まぁこのくらい酷いものをキチンと組上げるのがヲタクの本質とでも申しましょうか・・・・・・^^;一年くらいのスパンで考えてじっくり取り組むことにします。当分楽しめそうです(笑)