テーマ:ミステリはお好き?(1454)
カテゴリ:日本ミステリ(な行作家)
読み進めてきたタックシリーズも、現在刊行されているものはこの短編集で終わりです。 読んでしまうのが惜しくて、ゆっくり読みました。 色々思い出されて、私にとってはご褒美のような1冊でした。 この作品を読むのは、やはりこれまでに出たシリーズ作品を読み終えてからでないと、もったいないと思います。 招かれざる死者 / 黒の貴婦人 学生時代の話で、「スコッチ・ゲーム」(感想) と「依存」(感想) の間に位置します。 ウサコの物思う様子や、タカチの変化が描かれています。タック、タカチ、ボアン先輩、ウサコの4人がそろうのは表題作「黒の貴婦人」のみ。青春小説風のほろ苦さも味わえます。 スプリット・イメージまたは避暑地の出来心 / ジャケットの地図 / 夜空の向こう側 卒業後の話です。 「依存」で一気に進展した4人の人間関係も伺えます。ボアン先輩の就職事情も…。ちょっと大人になったタックも…。 「ジャケットの地図」は予想外の流れでした。 それぞれに事件や謎はありますが、解決というよりいつものように妄想推理で終わります。 ボアン先輩の妄想もなかなかです。 「夜空の向こう側」で、最後のウサコの言葉にジーンとくるのは、このシリーズのファンだからこそなのでしょう。 タックもタカチもお互いに出会うことができて、そしてボアン先輩とウサコがいてくれて本当によかったね、と言ってあげたくなりました。 卒業編、そのうち出されるんですよね。期待しています。 黒の貴婦人 : 西澤保彦 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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