2020年最後のブログです!
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学校英文法で常識とされてきたものが、実は間違っていたら?
海外の英文法書はどんどん進化しているのに、日本の学校英文法は50年以上も内容がほとんど変わっていない!
定説を覆すような行為は嫌われるし、クレームもつきやすいと思いますが、勇気を持って学校英文法の誤解、勘違いを指摘します。
今回は 過去形 Would / Could は友達や同僚にも使えるという ”真”常識。
カッコ内に入るのは Can それとも Could ?
家族や友達に対して、
( ) you help me with this?
答:どちらも可
親しい間柄の家族や友達に対して何かを頼むならカジュアルな Can で良い。過去形 Could は丁寧語になるので親しい間柄で用いるのは不自然と思った方はおそらく丁寧語という言葉に騙されています。
丁寧語と聞くと私たち日本人は、目上の人、上司、知らない人などに対して使う敬語のような言葉と理解しがちですが、英語の過去形を用いた「丁寧さ」を出す表現は、必ずしも、目上の人、上司、知らない人などに対して使うとは限りません。
実は、Could / Would you ~? は同僚や家族のような親しい間柄でもふつうに使われます。
前述の問題文 Could you help me with this? を家族や友達に対して使うなら日本語訳は、
「(悪いけど/ できたら)これ手伝ってくれない?」のような訳になるでしょう。
日本のテキストや参考書などでは Could / Would you ~? を「~していたでけませんか」のように敬語のように教えることが多いと思うのですが、これはあくまでも目上の人や上司などに対して使った場合の和訳です。
家族、例えば、息子に対して「これ手伝っていただけませんか?」というのは不自然ですよね。
では、英語の丁寧さ(politeness)の定義とは?
過去形の法助動詞 would, could, might などを使う文には、言葉に出てこなくても、つねに「if節」が隠れています。← ここ重要ポイント
そして、この過去形を用いることで相手との間に心理的距離(distance)を置くのです。
つまり、相手に何かを頼みたいときに、英語の過去形の持つ丁寧さとは「もし~でなければ」というような if-節が隠れていて、相手から一歩下がったり、やや遠慮気味な心理的距離を置くことで表す「丁寧さ」なのです。
問題文を息子と母親の会話で Can / Could の違いを見てみましょう。
1) Can you help me with this?
2) Could you help me with this?
1) は母親が何もしていなくて、暇そうな場面。
そんな場面で息子が遠慮せずに「お母さん、これ手伝ってくれない」とストレートに頼んでいるのがイメージできませんか。
それに対して、2) は母親が夕食の準備をしている場面。
そんなとき、息子は、お母さんが夕食準備で忙しそうだけどどうしても頼みたいので「お母さん、(もしできたら)これ手伝ってくれないかな」とちょっと遠慮気味に頼んでいるイメージが浮かびませんか。
どちらを使うかは、相手が上司だから、同僚だからという理由ではなく、あくまでもその場の状況で自分の頼み事が丁寧に聞こえたいのか、またストレートに頼みたいのかという選択なのです。
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