最近読んだ本の中から 印象深かった数冊を報告。
遠藤周作の代表作の一つとされている
「深い河」を初めて読んだ。
本人クリスチャンのキリスト教をはじめ 仏教など宗教を生涯のテーマにした
遠藤周作 晩年70歳の著作です。
日本人5人がそれぞれの思いをかかえて インドガンジス川への旅。
難しい本ではと構えていたが 実に素直に 分かりやすく そしてこの後
何度でも読むことになるのでは と大切にしたい一冊となりました。
世界の人間ひとりひとりが 大切にしている信仰(無宗教も含めて)
他人との違いより 認め合う点をいかに探していくか・・・
永遠の課題であり 今こそ深めていかねばと・・・
狐狸庵山人は 考えていたのでは。
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花村萬月 初期1990年の三作目「重金属青年団」。
音楽(ヘヴィメタル)と単車(バイク)と薬(ドラッグ)と暴力(パワー)。
の作家と 萬月は称されるが
その本当に大事に描いているのは 弱きものの心根と権力への抵抗。
彼の初期の初々しい作品で 青春ノヴェルと言えるでしょう。
北海道への 命すらも荷物にしたような バイクツアーが心躍らせる。
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そんな中 自宅に宅急便で「船戸与一」の数々が届きました。
先日このブログで書いた
「砂のクロニクル」で中東の息づかいを感じた
の読者から 自分が読み終わった「船戸与一」を送ります。と
秋の夜長 『与一漬け』になるかも?