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カテゴリ:写真散歩
発売中の雑誌 Coyote(コヨーテ)No.59は 星野道夫の特集号 その出版社の代表 新井敏記が 星野について書いている 星野道夫がアラスカに向かったきっかけは 神田の古本屋で見かけた一冊の 『アラスカ』という写真集だった。 ベーリング海と北極海がぶつかる海域に浮かぶ 小さな島、シシュマレフというエスキモーの小さな村を 写した見開きの空撮写真に魅せられた。 北極海に落ちる夕日を背景に小さな集落が 砂州のように浮かぶ写真、 厳しい自然の中にも人が生きている。 その年の冬、星野道夫は仕事はなんでもします。 どこかの家においてもらえませんかと シシュマレフ村長宛に手紙を書いた。
そのとき星野道夫は二十歳だった。 _______________________________ 今月の上旬 銀座松屋で開かれていた 「星野道夫の写真展 没後20年記念展」を見てきました。 9月5日で終わるので あまりにも時間がないため このブログでご紹介するのはやめていましたが そこで購入した 星野道夫の本の素晴らしさと 展覧会自体が巡回していて 現在決まっているのが 9月28日~10月10日 京都高島屋 で開催されると知り タイミングが合う方には お役に立つかと 急いでアップします。 ・ ・ ・ アラスカに定住して 極北の自然と動物と 先住民のエスキモーやインディアンを 撮りつづけた 星野道夫。 大型のプリントされた多数の写真と 使用していたカヌーや靴やカンジキや手紙 ほとんどの写真を撮影したカメラを目の前にすると 彼の真摯な想いと温かな心情が 静かに伝わってきました。 貴重な写真展だと 機会がありましたら ご高覧おすすめします。 ・ ・ ・ 会場で販売されていた 読んでいない 星野道夫「旅をする木」 文藝春秋 2016年8月30日 第35刷 を購入 アラスカの小さな町の古本屋さんの老女性店主 江戸時代にアラスカに漂着した日本の漁民 北海道の山岳画家の坂本直行さんのこと 故障したセスナのパイロットと遭遇したカリブーの大群 ・ ・ ・ など33編の随筆集。 ことばが視点が心根が優しい。。。 へたな紹介より文庫本の解説が本質を突いているので 転載させていただきます。 _______________________________ 『いささか私的すぎる解説』池澤夏樹 (親友であり肉親のような感覚の解説があって最後に) ・・・・・・・・・・・ 今となると、ぼくには旅をする木が星野と重なって見える。 彼という木は春の雪解けの洪水で根を洗われて倒れたが、 その幹は川から海へくだり、遠く流れて氷雪の海岸に漂着した。 言ってみればぼくたちは、星野の写真にマーキングすることで 広い世界の中で自分の位置を確定して安心するキツネである。 彼の体験と幸福感を燃やして暖を取るエスキモーである。 それがこの本の本当の意味だろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年09月22日 22時33分52秒
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