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カテゴリ:あたくしごと
最近かなりがっかりしたことがある。
購読していた大好きな雑誌のこと。 去年読み始めた、日本の有名な出版社が出している旅行雑誌。すごーく気に入って、毎月最新号が届けば、文字通りすみずみまで読んで次の号を待っていた。 「旅が好き」+「良い物を読みたい」人をターゲットにしていたと思われるこの雑誌には、小説家やエッセイストが書いた旅行記が美しい写真と共に掲載されていて、単なる情報源ではなく、読みごたえも十分なものだった。題材も、ひなびた温泉街だったり、スイスの鉄道だったり、日本の世界遺産特集だったり―、私みたいな読者にしてみると、たまらなく旅情をかきたてられるものだった。 ところが― 数ヶ月前に、「リニューアル」と称して、この雑誌の方向性ががらっと変わってしまったのである。 タイトルはそのまま。 でも「女性誌」になったのだ。 予告を見た時には、一体どんな変貌を遂げるのだろうと、ちょっと好奇心も湧いたりしたのだが。 リニューアル第一弾を見て、がが~ん(-_-;)。 旅好きの雑誌は、旅がテーマの「ファッション雑誌」になっていた。 どのページをめくっても、一般の女性雑誌でお馴染みの、高級ブランドの広告。 アイスランドの温泉や、パプアニューギニアの森の話は、ニューヨークやロンドンの最新情報に取って代わった。 どの記事を見ても、あふれているのは 「セレブ御用達の○○。」 とか 「カリスマ○○の店をチェック!」 みたいな見出し。 (この「セレブ」とか「カリスマ○○」っていう言葉がどうも鼻につくんだけど、これって私だけ?) すっかり「お洒落な女性」のための旅行ガイドである。 いくつものエッセイが消え、代わりに旅のファッションのページが。 でも、そこに載っていたのは、130万円もする有名ブランドのコートを着た、青白い顔のモデル。飛行機の前に立ってなきゃ、旅行がテーマだなんてわかりゃしない。 以前だったら「青春18きっぷの活用術」だっただろうところが、 「機内でのお肌乾燥予防に効果的な美容液特集!」となり、これまた高い化粧品の数々が並んでいる。 あ~あ、これじゃ他の雑誌と同じじゃないのさぁ。 とは言ってみても、出版社にしてみると、より収益性の高い読者層に乗換えたってことなのだろうか。有名ブランドだったら広告料も良いんだろうし。 私みたいな読者は切り捨てられちゃったってことね(-_-)。 何か、すごく寂しいものを感じる出来事だった。 購読…まだ半年近く残っているんだけど、もうどうでもよくなっちゃった。 切り捨てられた読者の愚痴でした―。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年01月17日 15時50分10秒
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