劇画家・ながやす巧先生のコミカライズ『壬生義士伝』
お父さんが最新刊を買ってきてくれました。
たしか角川書店の雑誌で連載スタート、途中で雑誌休刊、
講談社に版権がうつり、ついに4巻・・・。
連載開始から6年越しで4巻めはなかなかスローペースで、ファンとしてもためいき。
・・・作品のかげに、ファン垂涎の何千枚にもおよぶながやす巧先生のボツ原稿が
うもれているのでは・・・と想像してしまいます(^^;)。
そしてなんとなんと、ながやす先生の代表作でもある
70年代のベストセラー『愛と誠』映画で復活! !
主演・妻夫木聡 ! ?
ひさびさに大爆笑できそうな映画でうれしいです。
原作からして、当時でも珍しい重厚で苦しい恋愛ドラマのはずが
逆にその重苦しさがギャグに転化(笑)してる雰囲気があり、
登場人物全員がそれぞれ真剣に悲劇的な行動しているのに
ことごとく空回りして
観る側にお笑いのたねを提供している感がありました。
6月16日公開とか、なんとかお父さんを丸め込んで(笑)みにいきたいなあ。
大人気連載当時のTV版では夏夕介・池上季実子主演、
愛と誠 Tv Op
夏夕介さん、近年まだまだお若くしてお亡くなりになったのが惜しまれますが
(映画版でヒロインを演じて役名を芸名にした早乙女愛さんも同じくらいの時期に亡くなっていますね(/_;)、時代はうつろい流れ去った・・・)
ビジュアル的にもっとも原作に近い主人公と評価されましたね(^^)。
世代的に(笑)『キョーダイン』特撮子供番組でのご活躍もなつかしいです(^-^)。
10代の池上季実子さんもとても可憐ですね(^^)。
しかし、なぜ妻夫木聡 ?
どちらかといえば華奢で好青年タイプなイメージですが、
いろんな役を演じきれてこそ俳優さんの面目躍如でしょうか。
ぜひ、同時上映で実写版『ドラえもん』もやってほしかった、
もちろんトヨタのCMと同じキャスティングで。
トヨタ ドラえもん新CM 「のび太のバーベキュー」篇
「くやしぃー(泣)」
と涙にくれるのび太くんはすごいはまり役で身につまされます・・・。
『愛と誠』の主人公とはまるで対極で、このギャップもすごい、
しかし考えるまでもなく
伴侶として選ぶなら
まぎれもなく、
一緒に幸せになれる(笑)のび太くんでしょう。
・・・学校の宿題をやってもらおうと、
タイムマシンで中学生の自分をよぼうとするのび太くん。
中学生のび太「(憤慨して)ぼくの成績はいま、ひじょうに悪い! !」
「きみのせいだ! ! !」
小学生のび太「そんなむちゃな(困惑)」
中学生のび太「いや、そうなんだ。小学生のうちからちゃんと やっておけばこんなことにならなかったはずだ」
(タイムマシンで高校生ののび太くん登場)
高校生のび太「中学でなまけると高校生のぼくが迷惑する。
ぼくが見張っててやるから勉強しろ」
(中学生のび太をひきずって強引に連れ去ってしまう)
小学生のび太「(感心して)どうもぼくは、いくつになっても
だめみたいだね」
・・・小学生ながら冷静に達観してるのが、なんだか可笑しい。
だいぶ脱線してしまいましたが、
ちょっとだけ真面目な話をすれば
(70年代の大人気連載当時はそんな概念はまだありませんでしたが)
『愛と誠』
は正真正銘、典型的な『共依存』の物語ですね。
暴力依存の主人公に共依存するヒロイン。
苦しく悲劇的な展開も、すべて納得がいきます。
贖罪意識ばかりでなく、大富豪にありがちな、
両親に愛人がいて体面上
仮面夫婦を演じているような愛情と信頼感のうすい家庭で
情緒不安に育ったヒロインが「愛したい・愛さなければ」と強迫神経症
にかられるのではと、ついよけいな想像して心配になります・・・。
『ドラえもん』ですら、しばしば共依存の関係として引用されるようですね。
ともかく、平成版映画が楽しみです。