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カテゴリ:つれづれ日記
いまさらですが、 今年初めにBSプレミアムで全4回で放映され 3月末に地上波で前・後編2回の総集編で放映された 「アテルイ伝」。 ・・・わが家のキッチンにあるTVではBSは写らないので、 地上波の総集編(かなりかけあし・・・)をくりかえし、観賞しました。 東北応援企画で製作されたそうですが・・・ これだけの内容とキャスト、全4回ではとてもとても、堪能しきれなくてもったいない。 NHK公式サイトの掲示板でも何人もの方がコメントしていらっしゃるように、 同じ主要キャストで大河ドラマがみたい、 無理でも木曜時代劇でせめて全8話以上にしてほしい・・・と願うものです。 情にもろく義に厚く、強きをくじき弱きをすくうアテルイはまさに、リーダーの理想像。 主演の大沢たかおさんはじめ、蝦夷の奇抜なファッション (長くたらした髪にビーズを編みこんだおしゃれなヘアスタイル、チンギス・ハーンの軍勢もかくやと思われるチーパオのような機能的でスマートな服装)や 『八重の桜』もかくやと思うような 美女戦士の活躍(古代の女性がどれほど自由に行動できたのかできなかったのか、実は不勉強でよく知らないのですが)など 楽しませてもらいましたが。 みていていささか鼻についたのが、 征服者側の大和朝廷が絶対悪であるかのごとくかかれていること、 いずれもそれぞれの宿命にそって行動しているにすぎず 正義も無く悪もなく・・・ニュートラルな視点で構成されるほうがよりスケールの大きいドラマになった気がいたします。 度重なるいくさのとばっちりで 虜囚となり大和と接点もたざるをえない立場の アテルイのきょうだいの設定、もったいなかったなあ。 ・・・婚家を破壊されたショックで記憶喪失となった妹は 大和の武将と禁断の恋におち・・・ (ベタですがロミオとジュリエットな展開)とか、 敵将の坂上田村麻呂につかえて官僚の出世街道を歩んだお兄さんは 朝廷と蝦夷の仲介役となり、アテルイの死をみとどけたあとも 悲しみややりきれなさを押し隠して田村麻呂の懐刀として活躍 (ちょうどアテルイと親友モレの関係に擬似)、 いわゆる「ふたつの世界」を生きぬいたお兄さんが物語のナレーターになる (・・・アテルイ暗殺に失敗して横死とは、あっけなさすぎて物足りない) ・・・とか、 ドラマが長編になればさらにもっと面白くなったのにと思います。 それにしても、 巨悪の大和朝廷が抵抗むなしくかわいそうな蝦夷を平定する コンセプトのドラマ制作するあたり、 制作した公共放送のNHKは あきらかに現代の権力者側なのですが 「弱者の味方でござい」 と標榜なさっているかのようですね。うーん。 ・・・判官びいきとか、四十七士の忠臣蔵とかの表面的なレベルにとどまらず、 なんだか問題の「奥が深そう」ですね。 ・・・ドラマを楽しむにはよぶんなせんさくではありますが。 ともかく、キャスティングは実にすばらしかったです。 お盆や年末年始の再放送ばかりでなく、 同じ配役で長編ドラマ化をぜひ、希望したいですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.06.06 16:50:56
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