まさかまさかの逆転優勝!
2022年10月2日,日曜日。その日の関東は、10月なのに残暑が厳しく。東京駅で並ぶ東北新幹線のホーム。はやぶさは指定席がいっぱいで、こまちの方に乗る。この新幹線に乗り込む人たちの中に、ちょこちょこ同士を発見。帽子、カバン、グッズを身に着けて、同士は皆仙台駅で降りていく。明日は月曜、仕事。朝いちばんのはやぶさで帰らないといけない。そのために、予め仙台駅でお土産を見繕って購入、宿にチェックインして、試合開始は18:00~だけど、少し遅めの17:20頃に球場に到着。仙台の球場への遠征は、たぶん14年ぶり、08年のオリックスの2位争いの時以来。天然芝が敷設されてからは初めて訪れる。光に照らされる天然芝の緑色は本当に美しい、神戸のあの球場を思い出します。今日は、パリーグ全試合最終戦が同日同時刻に行われる、非常に珍しい日。そして、オリックスが勝利しソフトバンクが敗戦すればオリックス、それ以外の結果であればソフトバンクが優勝、という「優勝チームが決定する」日。わずかな可能性が残っていることもあり、それにかけて、仙台のライトスタンドに乗り込みました。---試合はE先発は田中。Bs先発は田嶋。ともに10勝をかけた登板でしたが、2人とも10勝には到達できませんでした。先にマウンドを降りたのは田嶋。立ち上がりから抜けた球も多く苦労しながら3回までは何とか持ちこたえていました、捕らえられたあたりも球威でフェンスは超えさせず。しかし、4回に安打と四球が絡み、無死満塁で降板。続く比嘉は、なぜかオリックス戦だけ打つギッテンスにタイムリー打たれて0-2。これ以降は、受け継いだ宇田川が何とか耐えしのぐ展開。勝たないと優勝は無いオリックス。5表に逆転。頓宮、紅林の連打、代打起用の「時代の山足」が相手の暴投を誘ったうえで四球で無死満塁。ここから、伏見の右前打で1点。続く福田の三塁線を抜く安打でさらに2点。3-2と試合をひっくり返します。ただ、その後の無死1,2塁は、犠打失敗や併殺で逸機。嫌な流れ。---5回終了時、観戦仲間が送ってくれたライン。「山口がライトへ3ラン!!」優勝を争うHは、2-0でリードしていたのですが、6裏にMに痛恨の3ラン被弾。思わず観戦仲間に興奮気味に告げたところ、周囲もざわざわ、そして動画を見ていた人たちが、少し遅れて確認して大盛り上がり。そこからは、目の前の試合と、千葉の経過のにらめっこ。千葉はMが追加点を挙げ、Hは1点返して5-3に。目の前の試合は9回、紅林内野安打、杉本二塁打 →伏見適時二塁打で2点加点!!5-2として9裏、今季大車輪の阿部がきっちり3人で締めて、オリックスはレギュラーシーズン最終戦を白星で飾りました。さあ、あとは千葉の結果を待つだけ。ともに試合展開が一進一退で、ちょうど9回頃にはほぼ同じくらいのペース。球場のビジョンに、千葉の試合を映してくれましたが、ちょうど9回2アウト。そして2ストライクになる場面でした。いきなり佳境で、少し心の準備ができていない中、次の投球をHの打者が打ち上げ、飛距離が出ないのを見て、ライトスタンドが盛り上がる。Mセンターが前にきて・・・捕球。それと同時に、選手たち、本当は声出したらいけないんだけどライトスタンドから大きな雄たけびが沸き起こりました 2022年、パリーグ優勝はオリックス、2連覇達成です!!!まさか、このようなシーズンの結末に、目の前で立ち会えるとは!!インタビューを聞きながら、少ない確率にかけて、今日、この日仙台にきて良かった、と心から思っていました。インタビュー、記念撮影後、選手たちはライトスタンドに向けて挨拶に来てくれました。このあとのCSも是非頑張って、勝ち抜いて、昨年の忘れ物・日本一を、是非ブレーブス、ブルーウェーブ、近鉄、そしてオリックスバファローズが全て勝てなかった、宿敵ヤクルトを倒して、実現して欲しい!!---試合後の高揚感、幸せな気持ちいっぱいで、スタジアムから仙台駅の方に歩いて戻ります。…個人的なことですが、私は仙台遠征で勝ち試合を見たことが1度もありませんでした。初めての、仙台で下を向かないでの球場からの帰り道。ユニを着ながら観戦仲間と歩き、居酒屋での祝勝会に歩いていると、同士の方から「おめでとう!」とか、他球団のファンの方から「おめでとうございます」と温かい言葉を何回かかけていただいて、本当に幸せな夜でした。同士の方とは、勝利のグータッチも何回かしましたね。---私自身、精神系の疾患を持っていて、苦しんだ時期もありました。でも、生きてれば、いつもいつもではないけれど、こんなに幸せなこともあるんだなぁ、と実感しました。罹患したころの自分は、「何のために生きているんだろう?」と感じていました。「生きる」の方を目的でなく手段として考えていたから、矛盾が生じて苦しんでいたのでしょう。何をおいても「生きる」が目的。そして生きていれば、苦しいこともつらいこともあるけど、楽しいこと、嬉しいこと、それに立ち会えることもある。そんなことを感じた、幸せな遠征先・日曜日の夜でした。多分、この日のことはずっと忘れへんやろな。