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カテゴリ:読書
図書館で見つけたときに、タイトルの通り夏、しかも8月に読むべき本なのかなぁと思いながら読んでいました。
古代エジプト文明の発掘にかけるフランス人考古学者、小説を書くという事とは何なのかと思考をめぐらせる作家。 そんな二人と町外れに忽然と現われた洋館に足を踏み入れた少年とが行動や想いを共有しながら物語は壮大な方向へと進んでいきます・・・。 小学生最後の夏休み、冒険、“男子”よりも少し大人な“女子”への恋心、目標への情熱、個々の価値観・・・ 何冊も本を読んでいると時折そんなテーマに出会う事が度々ありますけれど、それがひとつになって目の前に広がって行き、この先どうなっていくのだろう?どんな結末が待っているのだろうと読み進めるのが本当に楽しかったです。 やがて終幕が訪れた時の何とも言えない寂しさ。 そう最後の夏休みが終わってしまうんだなぁというあの雰囲気。 いい歳なのに、やたらと切なさを感じてしまいましたねぇ。 けれど、「終わって欲しくない」と思える程の作品に出会えるのも貴重なコトですよね。 そして、この本を読んでからは、筆者の気持ちとか、意図する事とか、そんな裏を読むような事はもうやめようと思うようにもなりました。 少なくともまずは本の中にある物語を存分に楽しんで読もう。 読書が楽しいのは、何より話が面白いからだという事を思い出させてくれた一冊になりました。 あ、この本を読んでいる間、そして読み終えた時に頭の中に井上陽水の『少年時代』が綺麗に流れてました。 この曲と一緒に夏の読書には是非オススメの一冊なのです。 図書館から借りてきたのですけれど、自分の本棚に置いておきたい本となりました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.09.02 19:55:19
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