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五郎のイギリス日記。

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2005.12.26
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12月26日(月)
長いこと日記書かなかった。
クリスマスの意味なんて、まじめに書こうと思って。。結局書かなかった。


映画「アメリカンビューティ」を見た。

内容はめちゃくちゃ、破廉恥きわまりない映画。
あんな映画子供と見ようなんて親はひどいことになる。
あれがアカデミー賞○○○部門をいくつもとったなんて信じられない。

めちゃくちゃな映画だけど。。見終わって。。

いっぱい考える材料が提示された映画だった。

恥ずかしくて純真な俺には書けないシーンがいっぱいあった。

純粋な、傷つきやすい、ウブな人はこの映画観たら腰を抜かね。

壊れた夫婦。。

米サラリーマン事情(後で入社した奴が何年も働いた人を解雇する)

隣人とのつきあい。。

フラストレーション解消のための浮気。。

うさばらしに射撃練習を開始する妻。

少女に引かれる中年男。

軍人家庭の恐ろしい教育。

たった一つの誤解で自分の子供をとんでもない人生に追い込んでしまう大人。

自分が好きでないことを厳格に相手にはさせない、そんな生き方。。

人間誰しもそういうことはあるけど。。いったいじゃどうやって、別々の人間達が

どうすれば、いっしょに共生可能なのか。。

崩壊するアメリカ家庭をいやらしく、サディスティックに。。コミカルに描いた映画。


夕飯時に妻の好きな音楽をかけながら食事をすることに、夫も妻も
爆発する。。

いっしょにいながら、家族のことをお互いに誰も気にかけなくなってウン十年。

いったい幸せとは何なのか。。

家族とは何のなのか。

家族の絆ってそんなに薄っぺらいものなのか。

なんでそうなるの? なんてそんなに薄っぺらい人間関係になってしまうのか。。

隣のゲイカップルのほうがよほど幸せな家庭をつくっている。。

最初にストーカーと思われた、青年こそ、何が大切で何が美しいのか、

一番わかっていたのではないだろうか。

そして映画の前半、何の魅力もない少女のように描かれた、怪しげな化粧を

していた、あの娘が。。その一見ストーカーのような、麻薬密売人みたいになって

しまったあの少年の、ある純粋な、そして追いつめられながらも、ある美しいものを

追っかけている、彼の感性にぐんぐん引かれていく。。まともな少女として浮上してくる。。

一見まともな大人が。。すべてをぶちこわしてしまっている。。そんな社会。

いったい誰が、その壊れゆく家庭の犯人なのか。。

それは個人のせいかのか。社会のせいなのか。。

結局、この映画の主人公を射殺したのは女房なのか、

それとも隣の退役軍人なのか。。


この映画のハイライトは。。

あの異常者扱いされたとなりの青年。。軍人親父になぐられて育ったあの青年が

ふわふわと舞い上がる。。ただのゴミ袋が舞い上がるシーン。

この映像に映画の10分ちかくを割いている。

この風でふわふわ飛んでいるゴミ袋が夜空の星の輝きに見えないと
この映画の主題は見えてこないのでしょう。
ゴミ袋の無常観ではなく、ある意味での美しさまでいかないと、
この映画は見えてこない。。ここが難しい。。

このシーンだけ妙に哲学的。。


このシーンを撮影した少年はビデオを見せながら少女に

説明する。「。。。。だからぼくはもう怖いものがないんだ。」

この部分はとても重要。。もう完全に親から離れ、自分の宇宙に

まっしぐらに走っている。。彼自身の美の世界。

この少年はこの映画の最初のころに、

「どんなものでも死ぬ直前。。とても美しい瞬間がある」と言った。

この部分にも彼の「死を見たい願望」動物もしくは人間の死体を見たい

願望。。その美しさをこの目でみたい。。自分の永遠のメモリーに

記憶しておきたい。。みたいな、そんなふうに感じられるシーンがあった。


この子は、この時点で、将来の潜在的な犯罪者になりうる要素を
自分の体と心のなかに取り込んでしまった。

親には子供の心のなかにそんな光景と魔物が住みついてしまったなどと
わかりようがない。ここの別の悲劇の出発点がある。

この少年の父親が、窓からみた光景。。

自分の息子がとなりのサラリーマンのガレージか地下室で
マリファナを吸っているときに、2人が性行為をしてると
勝手に誤解してしまった。(いや隠していた、自分のゲイ本能を
思い出させたのかもしれない)

息子ととなりの娘が家出したあと、

雨の日。。その軍人親は、となりに行く。。

息子をなぐり飛ばしたその軍人親。異様な目つきをして
となりのガレージで立ち止まり。。そしてとなりのおっさん(今回の主役)に
そっと抱きつき。。首にキスをした。。

もうここで、「なんじゃこの映画は!! ふざけるなよ!」と俺は

叫んでしまった。もうめちゃくちゃ。でたらめの映画。

支離滅裂の映画。。もうでっちあげでつくった映画だね。

こんな映画に芸術性なんかあるもんか。。と言いながらも。。

現実は。。こんなことありうるなぁ。。いやもっと現実は

こんなもんじゃないかもしれない。奇々怪々な現代社会の

狂った魔性的な人間心理。。

恐ろしい社会になったなぁというのが実感。


これはアメリカンビューティではなく。。

退廃的、別の意味でのugly American映画とも言える。

でもこれはアメリカに限らない。。どこでも今の世の中ではありうる話し。


ひどい映画だった。まともに見れない映画。

こんな映画に出演できる日本人がいるとしたら、
エロビニ本のスター達ぐらいでしょう。


どんな材料でも考える材料にしてしまう人以外は観ちゃダメだね。

破廉恥きわまりない映画。何?それが楽しい? もしそうなら、あなたは、

この映画のもう一つの主題である、“日常のなかの見えない異常さ、狂気”に犯されている人だね。

人間の恥部をさらけだす、とてもえげつない映画だった。

少女を抱く大人のシーンなんて、。。こういうのを映画にする事自体。。犯罪を煽っているようなもの。


五郎。


犬小屋









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Last updated  2005.12.28 10:15:40
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