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カテゴリ:自分の事
チーズママ事、私が初めてアメリカ(居住)生活をしたのは、18歳の時でした。チーズ爺の仕事の関係でワシントン州のモーゼスレイクという所に転勤になったのです。チーズ爺、チーズ婆、と妹は、半年前から引っ越していました。丁度チーズママの高校3年の夏休みに家族で引っ越したのです。
チーズママは、とりあえず高校卒業するまでは、お友達の家に下宿させてもらう事になりました。 チーズ爺はもっと前からそこに行っており、夏休みという事でチーズママも、くっついてアメリカに来たのです。 チーズ爺は此方に来るまでは、少し太めでしたが、飛行場に迎えに来てくれた爺は、かなり痩せていました。古いタイプの爺は、料理を一切しないでなんと半年間ビタミン剤とビーフジャーキーで暮らしていたそうな・・・今流行のカーブダイエットみたいな物なのだろうか・・・そんな爺を見て婆は涙ぐんでいたっけ・・・ 飛行場といえば ここシアトルです。 飛行場をでて、周りを見渡すとまるで映画に出てくるアメリカそのもの!! やったね。 私の青春アメリカングラフィティじゃん!! なんて心の中で喜んでいたのもつかの間・・・爺曰く「ここからまた車で行くのだよ」 期待に胸を躍らせながら車に乗り、いざモーゼスレイクへ!! あれ? 山の中に入って行くの? でも緑が綺麗だなー。なんて思いながら1時間経ちました。ようやく山越えも終わり見えてきたのはコロンビアリバー、 ウワー凄い川幅だな~なんて思ってそこも通り過ぎ・・・目に飛び込んできたのは見渡す限りの畑とポツリ、ポツリとあるお家! だんだんチーズママ姉妹心細くなってきました。 そしてその畑を過ぎるとなんと今度は砂漠・・・見渡す限りの砂漠・・・エ~ン、日本に帰りたいよ~。既に後悔真っ盛りでした。 遠くの方にまるで砂漠の中の蜃気楼のように見える緑の塊・・・「ほらあの緑があるところがモーゼスレイクだよ」 爺の言葉に妹と二人気が抜けた。爺が運転しながらポツリポツリと話していた事を要約すると・・・ 何でも半年前まではディスコもあったとか・・・でも結局流行らずに半年前につぶれたそうな、それでも ボーリング場と小さいが映画館が娯楽施設としてあるとの事 これじゃ~詐欺だぜー!! 私の青春はどうなるの? ちょっと前にはジョントラボルタの ナイトフィバーが流行っていたのでそんなアメリカを想像していたのに~。渡米一日目で既に日本に帰りたくなってしまいました。 が、町について見るとちゃんとマクドナルドもありどうにか町らしいので少しは、ほっとしました。そしてお家に着いて家のでかさにビックリしました。平屋なのですが半地下があり ファミリールームにはビリヤードがドーンとおいてありました。 チーズママの部屋は半地下の20畳位の一番広い部屋。 なんとなく嬉しかった。がこの後深い後悔が待っている事は知りませんでした。 さて家族が揃ったところで日用品を買いに行こうという事になりました。近所のスーパーに連れて行ってもらって またビックリ・・・ 何でこんなにでかいの? そして買い物を始めてまたビックリ、牛乳が1ガロン(4リットル)で売られているし、お肉も塊で売られている(勿論ステーキ用のお肉もありましたが) 書かれている文字はもちろん英語なので わかったりわからなかったり・・・ 石鹸のセクションで爺が「ほらイボリーだぞ、 これは肌にいいらしいぞ」 と取ってくれたのですが・・・なんともしっくり来ない名前・・・「パパこれはアイボリーではないかい?」とすかさず突っ込むチーズママ、爺はなんとローマ字読みをしていたのだ!! この一件でこの爺にアメリカ生活をゆだねていいものか一抹の不安が胸に込み上げて来たことは間違いなし。 とりあえず、訳のわからないまま食料品と日用品を買い込んで一家帰途につきました。 そして翌朝の事 買って来たりんごジュースをコップに入れて飲んでみると・・・何故か強烈に口の中が痺れる!! ペッと流しに吐き出し、「ママ~このジュース味が変だよ~」 おっとり系の婆、「きっと薄めて飲むのよ~。」 素直なチーズママは、婆の言うとおり5倍ぐらいに薄めて飲んでみた。 そこでようやく痺れるような味覚は、酸味だと知った。 改めてりんごの絵が大きく書かれているジュースのラベルを見てみるとApple Vinegarと書かれていた。 りんご酢を飲まされたのだった。 このチーズ婆のおっとり系には、全てきっとアメリカの物はそんな物なのよ。と何でも済ませてくれるお陰で かなりいい迷惑を受けた。 ある時は、ヨーグルトを朝ご飯に出され食べてみると・・・舌が痺れる・・・ヨーグルトには酢は無いよな?と思い一度ラベルを確認、やっぱりYogurtと書かれている。 「ママー、このヨーグルト味が変!」予想がつくいつもの返答「きっとアメリカの物はそんな物なのよ。いいからちゃんと食べなさい。」 いやおかしい絶対おかしいと心の中で呟きながら、「じゃーちょっと食べてごらん。」 と婆に一口食べさせた。 口に入れた瞬間婆は慌てて吐き出した。「馬鹿ね~これは腐っているのよ~」 だから言ってるだろ~味が変だと・・・ それと爺にも痩せた以外にも変化があった。それまでは角刈りだった爺なのだが心持ち長く伸ばしていたのだ。 そして爺はヘアークリームらしき物を愛用するようになっていた。何でもアメリカの床屋は、不器用で一度虎刈りにされてから髪型を変えたそうな。 ある朝、妹が私たち共同の洗面所を使っていたので、爺の洗面所で爺の歯磨き粉で歯ブラシにつけたのだが、歯磨き粉の癖にやけに匂う。 もう一度歯磨き粉を確認するとなんとそれは爺の整髪クリームだった。後ちょっとで口に入れる所だったよ。危ない危ない。 夏休みの間爺は仕事があるので 爺が働きに出ると家族は家に缶詰めになる。 車が無ければ買い物にもいけない。 毎日暇で暇でしょうがない。 つまらないので寝てばかりいた。 なんと一度など25時間ぶっ続けで寝てしまった。目が覚めたとき一瞬自分がどこにいるのかもわからなく、地下室なので夕方なのか明け方なのかもわからず 寝るり過ぎたためボーっとした頭で上に上がり婆に聞くと「あんたとは丸一日会っていないわよ。」と言われた。「どうして起こしてくれなかったの?」と聞くと、「起こすとどうせまた、つまらないの連発だから・・・そのまま寝せといた」 だと でもあまりに寝すぎて目が腐るかと思いました。 結局余りにも暇でしょうがないので、暇つぶしに夏休みの宿題をやりはじめたのでした。今も暇ですがあの時の暇とは比べ物になりません。 当時全く英語が聞き取れなかったのでテレビも面白くないし 爺がいないと 全く外には出かけられないし・・・ そして8月に入りフェアーなるものがあると言う事で 家族で出かけました。 ロデオを見て、デモレーションダービー(?)車をぶつけ合って最後まで車が動いている人の勝ちみたいなルールだと思いましたが そんなのを見て乗り物に乗りようやく楽しい思いをして、また日本へと戻りました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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