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2019.12.09
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「レス、よく聞けよ」

「…」

 されるがままに、イルファの筋肉の盛り上がった肩に顔を伏せたレスファートは答えない。

「ユーノは必ず帰ってくる」

「…」

「そうとも。お前と約束したはずだろ、放っていかないって」

「…っく」

 しゃくり上げる声が応じる。

「ユーノは帰ってくる。お前との約束を果たすために。お前をもう一度抱きしめるために」

「…ほん…と……?」

「ああ」

 問いかけるレスファートに深く大きく頷いた。

「もちろんだ。『星の剣士』(ニスフェル)と呼ばれた奴だぞ? そこらの下っ端に殺られるタマかよ。それとも『お前のユーノ』はそんなに弱いのか?」

「ううん!」

 がばっと顔を上げたレスファートがきっぱりと首を振る。

「そうとも。他の誰があいつを見くびったとしても、俺達はそれをよくよおく、知ってるはずだろ?」

「…うん!」

 少し元気が出たのか、レスファートは何とか弱々しい笑みを返してきた。笑い返しながら、イルファの心は重くなる。旅立つ前の夜の、ユーノのことばを思い出したからだ。

『もし、万が一』

 淡々とした声音だった。

『もし、万が一、私が帰れなかったら、レスのこと、頼むね、イルファ。無事にレクスファまで連れ戻ってね』

 それから、おどけたように片目を瞑って見せながら、

『レスにはひどく恨まれるだろうけど……私への貸しにしておいて』

 ユーノは知っていた、この戦いがどれほど先の読めないものなのか。どれほど生き残る確率の少ないものなのか。

 けれどもそう言ったユーノの瞳に、不思議なことに翳りはなかった。自分の運命を、他ならぬ自分が選んだものとして全うしようとする、したたかなほど不敵な逞しさだけを輝かせて、イルファを見つめ返してきた。

『つくづくお前は男に生まれたほうがよかったな』

『そうだね』

 からかいにくすりと笑って伸びやかな背をただ向けた。

(そうとも)

 イルファはレスファートの温もりに思う。

(ユーノ、お前はこんな所で死んじまうようなヤワな奴じゃないよな?)

 細い背中は答えない。

(生きて戻れよ、俺はレスに恨まれるのは真っ平だ)

 それでも、イルファは胸の中で強く祈った。


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Last updated  2019.12.09 07:00:07
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