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エタ-ナル・アイズ

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『Segakiyui's Fiction』

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『Segakiyui's Fiction』(闇から闇を 6)          
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           『Segakiyui's Fiction』
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本日も御愛読ありがとうございます。
再びお会いできて嬉しいです。
では、『闇を闇から6』第1回です。
どうぞお楽しみ下さいませ。

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1.あなたと共に(1)

「え?」
 美並の提案に、京介は一瞬呆然とした顔になり、のろのろと朝食の
スクランブルエッグを眺め、もう一度未練いっぱいの顔で、美並を見
返した。
「あの…今の、聞き間違いじゃ」
「違います」
 断言すると、眉を下げ、瞬きし、ぼそぼそと呟く。
「……本気なの…?」
 映像処理をされたわけでもないだろうが、垂れた耳と尻尾が確実に
見える。
 桜木通販殺人未遂事件から有沢の通夜、疲労困憊でほとんど眠って
いたような木曜金曜日を経て、土曜日の朝。ようやく2人とも疲労感
が取れて、今後のことを少し話し合おうと向き合った朝食の席だった。
 たまたまつけたTVでは年末~正月にかけての旅行プランやお泊まり
プランの観光ガイドが展開している。頬を軽く紅潮させながら、嬉し
そうに眺めていた真崎が何を考えているのか、わからぬほど無粋でも
ない。それでも、美並は切り出された内容を一蹴した。
「あの…すごく綺麗だと思うんだけど」
 ためらいがちに呟き、ちらりと上目遣いに美並を見上げる。端麗な
美貌、凹んだ表情でなければ、いや落ち込んだ表情もまた、十分艶や
かに見える顔に、無念そうな苛立ちを乗せて、
「すごくすごく、綺麗だと思うんだけど」
 繰り返した。
 食べ始めていたスクランブルエッグのフォークを置いてしまい、意
を決したと言う様子で、
「僕、美並のウェディングドレス、すごく見たいんだけど」
 必死に訴える。
「ほんとの本気の本当で、結婚式、しないって…?」
「結婚しないって言ってませんよ」
 不安そうな色が瞳にちらつき出したから、そこはフォローすること
にした。
「籍は今すぐ入れても構いません」
「え」
 ぱあっと真崎の顔が文字通り輝いた。電飾がいきなり灯ったのか、
それとも体内に発電装置があったのかと思うほどの光度に驚くより呆
れてしまう。
「ほんとっ」
 口調にも確実にハートマークが飛んでいる。
「で、でもっ」
 そのまま勢いで了承してくれれば良かったが、途中で真崎は我に返っ
たらしい。みるみる気配が萎む。晴れのち曇り、ところにより雨とな
るでしょう。TVがタイミング良く天気予報を流す。
「結婚式……僕………したい、なあ……」
 普通、こう言うものは女性が強請るものではなかったか。
 美並は思わず苦笑いし、少し揶揄いたくなった自分を戒める。
「京介?」
「はい」
「月曜日から京介は、桜木通販の社長です」
「…はい」
 あれ? 何の話だろう。
 そんな顔で真崎が首を傾げる。きょとんとした幼い顔、守りたくなっ
てしまうような頼りなさ、意識的なのか無意識なのか、いまだによく
わからない。
「私は社長秘書……と言うより、社長づき事務員です」
「そこは秘書でいいんだけど」
「で」
 んふ、と妙な色に潤みかけた真崎の視線に、美並はさっくり話を続
けた。
「桜木通販は前代未聞の犯罪とスキャンダルの真っ只中です」
 ふう、と息を吐く。
「そこの社長が嬉しそうに結婚しました幸せです、と報告するわけに
いかないのはわかりますね?」
「…」
 そーっと真崎が視線を逸らせた瞬間に気づく。知っている。気づい
ている。これはたぶん、公にしない形で、けれど美並の結婚式を十分
華々しく展開しようと手配し始めている。
                          つづく                     
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 次回もお会いできることを祈っております。

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