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2021.07.18
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カテゴリ:21年7月
7月第3回‘村上春樹全作品1979~1989 6 ノルウェイの森’

いまさら‘ノルウェイの森’(でしょうか。)
‘ノルウェイの森’がベストセラーになった頃、私は絶対に読まない...と思ったものです。流行に流されたくないという、ただそれだけの若い頃によくある天邪鬼的な意地で。でも、それで良かったのかも。今この年になって読んでみると、恐らく若かった私ではなんのことやら、それも女性と割と簡単に仲良くなっていく主人公には絶対感情移入できなかっただろう(女性とはまったく縁遠い青年期を過ごした私だから)から、と分析します。そして、読んでも恐らく、何も考えなかっただろうな。

この年になって、人の孤独と死を少し感じるようになって、この物語を読んだので、良かったような気がします。

私が死を身近に感じるようになったのはやはり身近な親父の死からでしょう。そんな年まで、自分自身、幼少期から体が弱かったはずなのに、あまり死について実感がなかった。それから叔父さん達が亡くなってきて、ああ、私も年をとったのだと思った。
また、昨年あたりから、近所の若い人が子供を残して亡くなったり、高校の時の同じクラスだった方が亡くなったりして、死とは何か(私の中で)不条理に年功序列でなくやってくるもの...という恐れが生まれてきてから、尚更考えるようになった。
そして、親父が死んだときのことを、時々考えるのです。多分、親父は一人で逝ったのだろうなぁ...と。(親父は脳梗塞で寝たきりになって、病院にしばらく入院して、亡くなったのですけど)
私がそうなったら、何を思って死んでいくのだろう。正直なところ、怖くなるのです。

この物語の物語としての分析は私にはよくわかりません。ただ、人は死ぬものだし、死ぬ時は孤独で、それまでは個人のそれぞれの事情と感情で生きていくものだと感じました。そして、その中で他者とどう繋がりを持って行くのかを考えるべきなのかなとも思いました。(それは突き詰めると個人的な理由で繋がるものしかないのかもしれないけど。)人は死に向かって、こうやって色々考えて行くものなのだろうな。

なんだか、まだ整理できませんが、村上作品を読み始めるなら‘ノルウェイの森’からというのもアリだと感じました。(ファンタジーや精神世界のような抽象的な話がない分わかりやすく、考えるところも多く、他作品よりも入りやすいような気が私はしたので。)

ノルウェイの森(上) [ 村上 春樹 ]

ノルウェイの森(下) [ 村上 春樹 ]





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最終更新日  2021.07.18 17:30:26



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