認知症の早期発見は難しい?
高齢化が進む中、認知症人口も10年前の5.2倍と驚異的に増加している。それにもかかわらずいまだに明確な治療法が見つかっていない。認知症は、早期発見が大切と言われるが、これがなかなか初期段階で発見することがむずかしい。まず、一般的な老化による良性健忘症と区別がつきにくい。そして認知症の初期症状として、うつになることが多いが、これが、単なるうつなのか、それとも認知症の前段階のうつなのかが、判別しにくい。それでも、「何か今までと違う」ということで、病院に行くと、MRIの検査をされる。初期段階だと、MRIの画像を見ても、脳の萎縮がそんなに進んでいないので、「異常なし」と誤診する医者が多い。現に、私の母も「MRI」の検査で異常なしで問題なしといわれた病院もあった。認知症は、女性の方が多いと言われているが、60歳前後の場合、更年期障害に伴う抑うつ、甲状腺機能障害などと間違えられることもある。もう一つ重要な問題は、一般的に、医師の知識不足と治療意欲が低いことである。一般的に医者は、腫瘍(できもの)の摘出とか、風邪などの感染症など、はっきりと治療効果がわかる病気には意欲的である。しかし、昔は成人病と言われていた生活習慣病(糖尿病、高血圧、高脂血症、がん、高コレステロール血症、肝硬変、認知症など)といった、成人してからなった病気の治療については、薬は処方するが、病気を根治しようとはしないのである(対症療法)。認知症は、一般的に治らないと言われているので、なおさら医師は、治療に対してさじを投げた状態である。それがよくわかるのは、認知症というと、脳血管性認知症とアルツハイマー型認知症しかないと思っている医者がなんと多いこと。認知症はその種類10近くあるのである。私の母もいくつかの病院で、「アルツハイマー型認知症」と診断されていて、「アリセプト」という薬が処方されていた。当時の私は、医者の言いなりにそれを信じてきたが、違う新たな病院で再検査してもらったとき、「前頭側頭型認知症」と診断された。同じ認知症でも、「アルツハイマー型認知症」は、頭頂葉や後頭葉の萎縮が起きているのに対して、「前頭側頭型認知症」は、その病名のとおり、前頭葉、側頭葉が萎縮する病気なのである。「アルツハイマー型認知症」に効果のある治療薬「アリセプト」を「前頭側頭型認知症」の母に約4年近く処方してきたのである。「アリセプト」という薬は、劇薬指定になっており、胃腸が荒れたり、攻撃的になったりと副作用も大きい。それ以後、思い切って「アリセプト」の服用を中止した。「アリセプト」を飲まなくなって約1年経過しているが、特に著変はない。全然話は変わるが、最近、「大麻所持で逮捕」が問題になっているが、薬も英語で書くと,「DRUG」で同じなのである。不必要な薬は、体に薬害を引き起こし、免疫力を低下させ、体温を下げる。以上、私の家族の経験談なのですが、お役に立てれば嬉しいです。