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実戦総合武術!武禅館館長の武芸十八般への道!

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2010年12月12日
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しつこいようですが、武術には筋肉、筋力は確実に必要です。
事実、全日本クラスの上位にいくほど、廻し蹴りの威力は1トン(時速70で突っ込んでくる車と同じ威力)を越え、後蹴りにもなると1.5トンにもなります。
僕は全日本レベルの割には体が小さいので、廻し蹴り700キロ、後蹴り1トンくらいしかありませんが、素人の約3倍の威力はあります。
正直、筋肉を全く鍛えずに顔を思い切り蹴られたときには、首の骨など簡単に骨折します。
万が一蹴られてもいいように、常に筋肉はある程度つけておかねばなりません。
最低でもネックフレクションで50キロは上げれた方がよいでしょう。
本当に強い人間と戦ったとき、呼吸力や心の統制では及ばないこともあるのが戦いの本質です。


筋肉、筋力はいわば生命保険のようなものであり、その生命保険に頼りすぎはよくないというだけです。
火災保険に入ったからといって、タバコの火の始末を疎かにしていいわけではないのと同じです。
ですので、ウェィトトレーニングの方法は注意しなければなりません。
またその方法は後日ということで。






さて。
今日も武術における心構えについてのお話です。
武術の道を志すのならば、誰か特定の人物に憧れていてはなりません。
少なくとも黒帯を締めるのならば、憧れというものは必ずや害毒になります。




当たり前ですが、人は完璧ではありません。
その憧れを持つ人物も然り、完璧ではないことは確かです。
どんなに偉大な流派の開祖であれ欠点は必ずあるわけです。
その一人の人物をただただ少年のように憧れ、それを模倣することは害毒と言わざるを得ず、そして今だ成熟していないと言わざるを得ません。


山本常朝の葉隠の一文に、「礼儀作法一式は誰、勇気は誰、ものの言い方は誰、品行が正しいのは誰、律儀な人は誰、いちはやく度胸を定めるのは誰といった具合に、多くの人の中から、それぞれの長所や特徴を選んで学び取るようにすれば、結果としてよい手本ができよう(※現代語訳)」とあります。
特定の憧れる人物だけから学ばず、尊敬できる全ての人物の長所のみを学ばなくてはなりません。
その際、特定人物に憧れを抱いてしまえば、憧れの人物を客観的に見ることは難しくなりますし、多くの人物に尊敬の念を抱くことは難しくなります。
至って害毒といわざるをえません。




僕は昔、大山倍達の最強伝説に憧れ極真の門をくぐりました。
しかし、修行を重ねるにつれ、大山倍達への憧れは全くなくなり、尊敬だけが残るようになりました。
修行を重ね、ある程度のレベルまで到達した極真の門下生は、大山倍達が最強とは誰も思っていません。
ただ大山倍達の残してくれた極真精神を信仰するに当たって、大山倍達を尊敬するだけの話です。
弟子はいずれ、師を踏み越えねばなりません。
より強き者が過去の強き者を挫くのは自然の摂理であります。


今の僕は尊敬する武術家は多くいますが、「この人のようになりたい」と思う人物は一人もいません。
憧れてもいませんし、特別な感情は一切持っていません。
ただ偉大であり、純粋に尊敬しているのです。
しかし、尊敬する人物といえど、すきあらば獲って喰うくらいの勢いでいなくてはなりません。
憧ればかりが強すぎて刺し違える覚悟なくして何が武術か。
武術の道を志す者はそうでなくてはなりません。




葉隠の一文に「武勇に関しても、修行に関しても、我は日本一の人物だという大高慢の心を持っていなければならない。また逆に道を修行する今日ただいまのことは、悪いと知ったら速やかに捨ててしまうにかぎる。このように分けて考えること(※現代語訳)」とあります。


武禅館は現代武士を育成する場所です。
武士ならば「武術ならば誰にも負けない」という大高慢の心を持つべきです。
ただ、常に己の悪いところを知らなければなりません。


人は悟りに達すれば、聖人となります。
聖という字は「ヒジリ」と読みます。
その由来は己の非を知ることから始まっています。
その心を決して忘れないように。





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最終更新日  2010年12月12日 22時52分30秒
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