■日本海沿いに北上
日本列島を一周するなら、できるだけ沿岸部を時計回りに走るのが理想だ。そうすれば、常に海を見ながら走ることができる。欲を言えば、春は桜前線と共に日本海側を北上する。北海道で夏の走りを堪能したあと、秋になれば紅葉前線とともに南下する。
これはこたえられない。しかし、今年はとりあえず出来る範囲で走りつなぐしかない。
朝ホテルの窓から見る小樽市内は晴れていた。午前9時過ぎ、小樽市内を抜けて国道5号線から337号線に分岐する。石狩新港付近の道路は広いが信号が多く、その信号にことごとくつかまってペースは上がらない。337号から231号線に入り石狩川を渡る。
「日本海沿いに北上」
(石狩市を抜けると走る車は少なくなり、ペースを上げて走る)
しばらくすると汗ばむ陽気になりライディングジャケットを脱ぐ。しかし、午後になると陽は陰り始め、気温も下がり再度ジャケットを着込む。留萌付近で曇り空の下に一面の菜の花畑が広がっていた。北国の春は一気に来るようで、チューリップや八重桜が咲いているのも見た。
「一面の菜の花」
(菜の花の向こうに農家の建物もあり、牧歌的な風景が広がっていた)
天塩を過ぎるとサロベツ原野の中を走る。すぐ左には日本海。霧が立ちこめ、防寒用にレインウェアを着る。段々と寒くなってくるが心の中は熱い。この広大な風景には原始の力を感じる。ヘルメットの中で「すごい!この景色はすごすぎる」と独り叫びつつ走り続けた。
「サロベツ原野と日本海を見ながら」
(左には利尻岳が見えるはずだが濃霧のために全く見えず)
誰もいない野寒布岬を経て稚内のホテルに19時30分着。
屋上の露天風呂でまで雨に降られる。明日の天気が心配だ・・・
本日の走行距離は357.4km。