|
テーマ:今日の出来事(292612)
カテゴリ:最近の出来事
国家財政破綻は避けられるか 17日のギリシャ国会の再選挙の結果が報道されている。緊縮派の新民主主義党(ND)が第1党となり,同じ緊縮派の全ギリシャ社会主義運動(PASOK)と合わせると過半数となり,連立を組む予定である。 「経済再建への道は険しい」 この選挙で,詳しく報じられてはいないが,自分が興味を持ったことがある。それは,ギリシャ国会議員選挙では「第1党にボーナスで50議席が与えられる」ということだ。 今回の再選挙の場合,NDの得票率は29.7%で,急進左派連合は26.9%。両者の差はわずか3ポイント程度だった。しかし,このボーナス制度で獲得議席数はNDが129議席となったのに対して,急進左派連合は71議席にとどまった。(全議席数は300) これは,多党が乱立して政局が混乱することを防ぐための制度だろう。議席数では多数派となった緊縮派であるが,国民世論は依然として緊縮に反対する声が多数を占めているという矛盾を抱えた結果となった。 「ギリシャ国会議事堂」 この衛兵も公務員だろうから給料カットには反対だろう。でも,衛兵も組合員なのかどうかはわからない。 「議事堂前をゆく緊縮策反対のデモ」 衛兵交代を見た後,街の散策をしようと歩き始めたら,アテネ発のニュースによく出てくる国会議事堂前のシンタグマ広場の横の道に,大勢の人が集まっていた。緊縮策反対の集会のようだ。やがて集会は終わり,シュプレヒコールのもとにデモ行進が始まった。 「緊縮策には反対だがEUには残りたい」という,ちょっとわがままなギリシャの世論。それに対して,高福祉高負担で堅実な財政運営を行う北欧の国々からの不満はますます高まりそうだ。 スペインやイタリアの財政状況も危機的な状況になっている。ヨーロッパ統合の理想と現実のギャップは広がっている。しかし,過去何度も対立や戦争の歴史を繰り返したヨーロッパ諸国が,この危機を理性的に乗り切っていくことに期待したい。 ギリシャの経済破綻が当面避けられ,昨日(18日)の日経平均株価は上昇し,8,700円台を回復した。日本経済はリアルタイムでヨーロッパの経済状況に連動している。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012/06/24 09:03:43 PM
コメント(0) | コメントを書く
[最近の出来事] カテゴリの最新記事
|