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Shige & Happy の 気まぐれ写真日記

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2012/10/03
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カテゴリ:旅について

空海の七つ星伝説

 先月の17日に立ち寄った大阪府河内長野市の観心寺は、五木寛之の「百寺巡礼~第六巻 関西」(講談社 2004年)で取り上げられている。

「百寺巡礼」
百寺巡礼関西121003
(旅に出る前に読んでおけばよかったのだが)

 五木寛之が訪ねたのは春先の雨の日だったそうだが、自分が訪ねたときはよく晴れて、国宝金堂がまばゆいほどだった。秋の紅葉の時はなおさら美しいだろう。

「国宝、金堂」
観心寺金堂121003
(有名な密教の秘仏如意輪観音座像は、この中に安置されている~2012.9.17撮影)

 如意輪観音座像は年に2日(4月17~18日)しか開帳されない秘仏である。金堂は室町時代に創建され、その後何回かの修理を経て、昭和59年の大修理で現在の姿になったそうだ。この金堂の前に「礼拝石」という石があったことには気づかなかった。

 「正面に金堂。その手前には平らな石。これは「礼拝石」と呼ばれているものだ。
 空海がこの石のあたりに座って空の北斗七星を礼拝した、と伝えられる聖なる場所
 である。そのとき、空海の祈願によって天から七つの星が降ってきたので、空海は
 それを祀って、中心に本尊の如意輪観音座像を置いた。これは、密教の図像にある
 「七星如意輪曼荼羅」を境内に構成したものだという。いわば「星の曼荼羅」である」
                              「百寺巡礼~第六巻 関西」(五木寛之~講談社)

 金堂の前にある小さな祠は自分の写真にも確かに写っている。この金堂の回りには、空海が礼拝した北斗七星に見立てた七つの自然石が置かれていて、それを一巡すればその年の厄払いになるという。旅から帰ってから気付いたが、受付でもらった「観心寺だより」には「日本唯一の星塚~一巡は約10分です」と書いてあった。

 「この七つの星塚には、それぞれ舌をかみそうな名前がついていた。貪狼星、巨門星、
 禄存星、文曲星、廉貞星、武曲星、破軍星。観心寺にはむかしから、この七つを巡拝
 して無病息災や厄除けを願う、という風習があったらしい。「星に願いを」というあたり
 は、なかなかロマンチックな信仰である」
 
                                  「百寺巡礼~第六巻 関西」(五木寛之~講談社)

 ロマンチックと言えば、本尊の如意輪観音座像ほど官能的でロマンチックな仏像は、知っている限りではない。一目実物を見たかった。

 七つの星の名は中国式の呼び方である。ちなみに北方鎌三に「破軍の星」という作品があるが、「破軍星」は北斗七星のひしゃくの形の一番手元の星である。

 今でこそ舗装された府道201号線沿いになったが、観心寺のある場所は、むかしは密教の修行の場にふさわしい人里離れた山奥だった。だから、今よりもひときわ輝く北斗七星が眺められたことだろう。

 今回のツーリングで折角観心寺を訪ねたのに、この「日本唯一の星塚」のことは知らなかった。もう厄年は過ぎたが、せめて本物の七つ星に向かって礼拝してみようか。






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Last updated  2012/10/06 12:42:12 AM
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