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うんこ健康・平和論 医師鎌田實は、1974年に諏訪中央病院に赴任して地域医療の改革に取り組む。その後チェルノブイリ原発事故被害者の救援や緩和ケア医療にも力を入れた。健康づくりなどに関する著述や講演活動のほかに、テレビやラジオなどでも活動の場を広げている。 「いいかげんがいい」(鎌田實:集英社文庫 2012年5月)にも、面白い話、おかしい話、しんみりした話などがいっぱいある。その一節に「ウンコと健康と平和と幸せ」という章がある。 ピースボートに乗って北極に行ってきた。若者たちと平和について語り合った。鎌田實に とって平和とは何か、と質問された。 植物繊維の多い食事がとれているかどうかの目安は、お金のかからない簡単な検査でわか こんな「ウンコ健康論」から、彼がピースボートに乗船したアムステルダムで訪ねたアンネ・フランク・ハウスの話になる。アンネ親子はじめ3家族の計8人が隠れていた狭い3、4階の部屋を見学し、朝8時半から夕方5時半までは階下に音が聞かれるのを防ぐためにトイレが使えなかったことなど、戦争の非人間性について書いている。 「アンネ・フランク・ハウス」 そして、このアムステルダム訪問より10年ほど前のアウシュビッツ訪問の時のことを思い出して書いている。それは、ユダヤ人強制収容所のトイレの光景である。 長い大きな打ちっ放しのコンクリートに、数十人が一気にウンコができるよう穴だけが掘 自分はアウシュビッツにはまだ行ったことがないが、鎌田實のこの文章から、収容所の非人間性が伝わってきた。確かに、平和とは「安心してウンコができること」なのだと思った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012/12/16 11:43:02 PM
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