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カテゴリ:つれづれなる思い
五運六気にとって、「大寒節」は非常に重要な節目です。
特に、壬寅歳は、「木気旺」の年。 壬:木運太過 寅:東方、春。一年之気在于春。 「大寒節」の天体の位置を見てみると、ちょうど水星と金星が太陽と地球の間に並びますから、地球への太陽のエネルギーが弱まり、寒い冬となります。水星と金星の影響で寒気と収斂作用により、雪も降ります。 「凡此少陽司天之政、気化運行于先天、天気正、地気擾、風乃暴挙、木偃沙飛、炎火乃流…」(素問・六元正紀大論)で、先天とは「この年の気がやってくるのが早い」という意味で、立春よりも早い大寒から運気の到来と考えます。つまり、1月20日頃となります。 大寒前後、雪が降った地域が多くあり、風も強かったので、寒くて、身体が縮こまり、気持ちが沈んでしまう方もいるかもしれません。 しかし、大寒節後、大風で気温が下がることは、温病の感染には朗報なのです。 今までのパンデミックと言われる流行病は、暖冬の年に起こることが統計的にもわかっています。 中国本土の2019年から2020年にかけての冬は暖冬でした。私も2020年1月は上海にいたので、1月20日の大寒節後の気温を見ていましたが、気温は下がりませんでした。 太陽系と地球間の法則に基づいて万物は活動するため、天と地のエネルギーの流れを知れば、人為的な隔離(都市封鎖)をしなければ、収まらないことがわかっていました。 2019年の新型コロナウイルスの状況は2007年から09年のH1N1型の時と同じで、収束条件は「遇寒則止」です。 昔々、まだ飛行機もなく、移動が不自由だった時代であれば、収束するには、漢方の智慧と経験で問題はなかったのしょうが、現代は、世界各地(異なる環境)での移動が盛んなため、なかなかコントロールが効かないということもありますが、重要なのは、「ピークがいつか」としっかりと把握することです。 大寒後気温の降下は、その年に流行が悪化することはないという兆しです。 本当に怖いのは、ウイルスによる咳や高熱ではなく、不安、恐怖、不信から生まれる鬼のような心。人の精神に憑りつく無情の鬼。 不平不満、怒り苦しみの念、陰のエネルギーは、溜まりに溜まっていくと…。 日々、一生懸命生きていれば、不安なことも多くあります。頑張って生きている人ほど、苦しみも大きい。 幸も不幸もない。ただあるのは因果関係。 少しでも難を逃れるように、縁起担ぎをしたりするのです。 中国では、「化煞」といいます。煞気(運気を下げる作用)を化する。化けるという。 つまり、人には業による因果があり、それを消すためには人のために尽くすしかないと考えます。 そうでなければ、完全には消えることがないのが因果です。 縁起担ぎや風水はその害の方向を変えたり、気勢を小さくしたり、他の現象に変化させることができます。 ですから、昔からの伝統行事などは行った方が良いのです。 七草がゆを食べる、鏡開き、どんど焼き、豆まきなど…。これらは一年の運気を高めていく最初の儀式です。 大寒の雪を見て、天地からのメッセージは受け取ることができました。 しかし、地震、台風、津波、噴火、土砂災害など…、私達を不安にさせる要素はまだまだあります。 天地の意志に背くことはできなくとも、善いことを行うことで運気を高めることはできます。 人のために思いやりを持った行動をする。 人を傷つけるような発言をしない。 人が見ていなくとも、暗物質(見えない気)は見ています。 最後に、道元禅師の言葉で締めくくりたいと思います。 「仏道をならうというは、自己をならうなり。 自己をならうというは、自己をわするるなり。 自己をわするるというは、万法に証せらるるなり。 万法に証せらるるというは、自己の身心および他己の身心をして脱落せしむるなり。 (正法眼蔵現成公案) 自分の意志や意識は周りの世界と溶け込み、最終的には宇宙と一体となる。 これこそが、究極の救いの道だと思うのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022年01月23日 10時52分41秒
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