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カテゴリ:古典 運気学 易学 玄学
日本で、禅についての話になると、よく聞かれるのが、「中国でも坐禅はするのですか」という質問です。
私も昔は、中国人は坐禅はしない、結跏趺坐は組めない、…そして、人民は皆カンフーができると思っていました。 道家を知るまでは…。 現在は、「禅」といえば、「日本」。禅の思想を世界に広めたのが、多くは日本人であったことも関係するかもしれません。中国は、文化や伝統が破壊されるという悲しい歴史が幾度も繰り返されたため、禅の修行法が一般庶民に広まることがなかったのでしょう。 そして、坐禅には「お香」。 これも、「お香といえば日本」のイメージ…。 日本ではお線香は一般家庭でもよく使われますが、中国では、道教の廟のなかで、香を焚火のごとく燃やして、煙を浴びているという印象で、家の中でお香を焚くという習慣は一般にはありませんでした。 もちろん、香の文化は中国にあります。 ここ数年で、お香文化がまた復活してきています。 これも離九火運🔥の作用なのか…。 心の安寧、精神の浄化を求める人たちが増えてきているのです。 お香は、道教の祭事や法要では必要不可欠なものです。 芳香は、さまざまな作用があり、主に通神、通霊で、三界を繋ぎます。 修行者にとっては、「開竅醒脳」効果があるため、大変重視されています。 香の気は鼻から入り、脳に入り、経絡を通り…。神経は刺激されます。 中国の宮廷ドラマによく登場しますが、例えば麝香とか、龍涎、とか龍脳とか…、吸ったとたん、気を失う、流産する…というのは「う、そ」ですが、体質によってはあり得るのです。 もともとは生薬ですから、その効能は備えていますよ~という意味。しかも、昔はそれほど人工的な汚染物質はなかったので、天然の毒にも敏感だったと思います。 例えば、道教の≪十洲記≫には「死香」という記述があり、病で倒れた人が治ったり、死者が生き返ったり、疫病が収まったりするという現象があるそうです。 また、≪通露真香法≫には道教の儀式では外国の香料(胡香)を使うことを禁止しているとし、 燃やすと毒を発したり、刺激が強すぎるなどの理由があげられています。 胡香である「乳香」「丁香」「龍脳」は確かに刺激が強い香です。真人が修行する際に使う香としては禁じられているそうです。 一方、真人が好む香といえば、”紫微幽木香”で、まさに”聞者皆喜”❤️だそうです。 それが、「沈香」という訳です。 沈香、降真香、白檀香、青木香、蘇合香は香は上昇し、丁香などの香は、魔除け、辟邪の作用、龍脳は生きている人にのみ使うのだそう。 なので、道教の法要では使えませんね。 私は長年、檀香と沈香を愛用していますが、お香には意外と香料が使われていますね。毎日使う物なので、質の良い物でないと、体調に障ります。やはり作り手が見えると安心します。 道家の調合ではなく、密教の和尚さんの配合なので、名前は密教用語になっています。 私は、稽古や坐禅の際に、毎日使っていますが、とても良い効果があるので、ご紹介したいと思います。 こちらは、食用の沈香粉。 ≪五分法身香(ごふんほっしんこう) ≫ 懺悔修行の体系の五功徳を指します。 成分:沈香、インドマイソール産老山檀、ローズマリー、天木、柏樹葉、インドネシア楠木皮、太歳山泉水など 効能:空気浄化、療養、安神定魂、排毒、養顔、抗炎症、解毒、辟邪、防虫、通絡疏竅、開竅など ≪蘇悉地香≫ 成分:沈香、インドマイソール老山檀、乳香、安息香、玫瑰花、インドネシア楠木皮、太歳山泉水 効能:血液循環、新陳代謝の促進、皮膚の再生、改善、活血通気、開竅清神、情緒緩和、内分泌系調和、疲労回復、鬱症状改善など。 お香の効果は成分にあり。 焼香、火、水、仏教鉢(りん)、読経…。宇宙のエネルギーと同調するための。 道家は、降真香。 仏家では、檀香。 お線香タイプがご家庭様には便利かもしれませんから、今回は線香を持って帰ることにいたします。 私もこれからよくよく研究していこうと思います。 「知者弗言、言者弗知。」老子五十九章 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2023年12月19日 11時40分36秒
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