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テーマ:詩&物語の或る風景(1047)
カテゴリ:物語のかけら
あなたが、ずっと続けていたコンサートを
今年かぎりで終えると知った。 「なんで?」正直そんな気持ちが湧いてきて、 胸の奥が熱くなった。 「今まで来たことなんかないじゃないか」と、 あなたは冗談交じりに怒って見えるだろう。 けどね、あなたが続けているって、 毎年そのことを聞くことが、 私の励みになってるって、 わかってほしい。 本当に遠い空の下、 今年も始まったのだと、 その便りをもらうたびに、 あなたがステージに立つ姿を思い浮かべて 懐かしい歌を口ずさんでいた。 今のファンは、もう知らないかもしれない、 時々あなたがステージの上で ワンコーラスだけ歌う曲 私は今もフルコーラスで歌えるんだ 楽譜を見なくても。 私はまだ帰らない、 多分ずっと ここにいる。 ここでしなくてはいけないことを これからも続ける。 だから……。 さださんの長崎でのコンサートが今年で最後だという。ちょっと悲しい、けれどお疲れ様。熱烈なファンではないけれど、街でその歌声耳にすれば、立ち止まり、時には胸を熱くしてきた。そしてこれからも……。 やさしいだけではない、平和を訴え、戦争から目をそらす心を問いただすさださんの歌。世界の情勢は、これからもさださんの曲に悲しみと厳しさを加えるだろう。 私たちの力が小さくて、懸命に集めても一撃で微塵に砕かれてしまう。けれど続けなくてはならない。世界中がほっと息を吐いて、平和を感じられる時が来ることを願い、それに向けて主張し行動することを。賛成しない、耐える、消極的な行動でもいい、ただ流されていかない、それだけでもいい。小さな石でも集まれば、川の流れをせき止める堤防になるのだから。 なお、上の散文は、あくまでもイメージで、長くコンサートを続けていたアーチストと親しい、誰かの独白にすぎない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Aug 27, 2006 05:31:41 PM
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