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2024.10.11
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カテゴリ:学術



【執筆ノート】

『ペンローズの幾何学──対称性から黄金比、アインシュタイン・タイルまで』
​​
https://www.mita-hyoron.keio.ac.jp/literary-review/202410-1.html
三田評論ONLINEより転載







  • 谷岡 一郎(たにおか いちろう)

    学校法人谷岡学園理事長、大阪商業大学学長・塾員
  • 荒木 義明(あらき よしあき)

    日本テセレーションデザイン協会会長・塾員

2023年3月、ある論文が発表されました。それは、「平面をずっと敷きつめることができ」、かつ「全体的に同周期にならない」という、大きさが同じ、たった1種のタイルが発見されたという内容でした。発見者のディビット・スミス氏は民間の幾何大好き人間でしたが、非周期性を証明するために、あと3名の数学者が協力し、コンピュータなどを駆使した上での発見報告論文でした。アインシュタイン・タイルと呼ばれるのは、「1つの石」というドイツ語から来た用語ですが、無論有名な物理学者も意識されているでしょう。

非周期的にしか平面を埋められない形状は、比較的新しいトピックです。

そもそも平面敷きつめタイル(いくつか)によって、「はたして非周期にしか並べられないことなどありうるのか」ということは、20世紀前半までわかっていませんでした。それまでの常識を破って、そのようなタイルのセットがあることが示されたのは1964年のことですが、当時は2万枚以上のタイル・セットでした。それが徐々に枚数が減っていったのですが、ペンローズ・タイルの2枚までは順調に進みました。その後「1枚のみによる非周期タイル」の追求が数学者らにより画策されていました。半世紀も見つからなかったこともあって「おそらく、存在しない」のではと考えられていたのです。

筆者は平面を埋めつくす「テセレーション」という知見と、「対称性」に関する著書をブルーバックスの編集者と準備しておりました。コロナ禍などで予定が狂い、遅れている時期にこの新発見を知りました。急遽、この分節に詳しい荒木義明氏を共著者に加え、ほとんどの章を書き直してでき上がったのが本書です。

筆者は中・高生の頃からブルーバックスのファンで、結果として多くの新しい世界や知識を得ることができました。今の私があるのは、ブルーバックスに負う所が多いと感じています。ブルーバックスからは2冊めの著書ですが、できればこれから世の中の知識を得る中・高生たちには、是非手に取ってほしい1冊です。ちなみにペンローズの知名度にあやかって、標記のような著作名になってしまいました。

(谷岡一郎 記)

『ペンローズの幾何学──対称性から黄金比、アインシュタイン・タイルまで』
谷岡 一郎/荒木 義明
講談社ブルーバックス
208頁、1,100円(税込)

※所属・職名等は本誌発刊当時のものです。














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最終更新日  2024.10.11 18:53:52



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