カテゴリ:ギターリぺアー
◆Burny ベースをフレットレスに改造のご依頼を頂きました。
ギターオーナー様は、S議員様です X・Japanの大ファンで、初めて購入したベースギターとの事ですが 最近はネックの具合も宜しく無くて、新しく購入したDragon・fryに出番を完全に 奪われてしまい、同じ土俵で勝負しても勝ち目が無いので、フレットレスにして 出番を得たいとの事でご依頼を頂きました。 ◆画像から確認して行きます ●モッキンバード・タイプです ●アクティブサーキットです ●GOTOHのペグが搭載されてます ●弦高はそれ程高く無いクリアランスですが、弦高以上に弾き難く感じます ●弾き難く感じる原因は許容範囲を大幅に超えた順ゾリと、ネックの捻じれが原因です ◆音出しテスト【ベースのビビリはアンプを通しませんとさっぱり判りませんので 電池を確認します ●電池の養生クッションがボロボロです。自動車のダッシュボード用の滑り止めの付いた クッションに交換します ◆フレットレス加工して行きます ●弦&ペグは外します ●ロッド調整をして出来るだけでネックをストレートに調整して有りますが ネックの捻じれは修正出来ませんでしたので、フレットレス加工の際に K2マジックをお見せ致します ●フレットを抜く前の下準備です。 乾き切ったフレットボードにオイルを塗り、フレットを外す際のフレット溝に ダメージが出ない様にしておきます この後フレットボードにサンドペーパーをに掛けますので、フレットの際だけオイルを 塗ります ●オイルが染み込んだのを確認して、試しに最終フレットを抜いて見ます。 何の問題も無く素直に抜けますので、全てのフレットを抜いて行きます ●1ケ所もササクレ割れも無くフレットが抜けました。リペアはやっぱり工具だなと 感じる瞬間です。 フレット溝をクリーニングながら深さを確認しておきます ●フレットボードを軽くサンディングして均しておきます ●エッジ処理をそのままの残して溝にマホガニーを埋めて行くか、取除いてから 埋めるかは決めかねてます。 エッジはパテ埋めでしたので取除いてマホで埋めて行きます ●溝を整形してマホガニーで埋めてから、軽くサンディングした所です。 フレットボード?フレットが無いので指板かな?のRは少し強めのR250で仕上げて 行きます。 コントラバスの特徴音のビビった様な、ビョーン音が出せるのでフレットレスはベーシストの 演奏の幅を広げてくれると思います。 ●ピックアップに削り粉が入らない様に養生します。 R250のブロックに400番のサンドペーパーでフレットレスボードを削って行きます。 実はネックが捻じれてまして【1弦の5Fからヘッドに掛けて捻じれてます】 状態から判断してネックヒーターを掛けても直ぐに戻るだろうと判断して、この状態で 安定してるのですから、フレットレスボードをブリッジのRと一致する様に削って行きます。 幸いにもフレットレスボードに厚みが有るのでに十分余裕が有ります。 チョークでマーキングして、このケースでは4弦側にウエイトを掛けて削って行きます。 チョークが消えたらネックを確認して、この工程を予定の形になるまで繰り返します 仕上がりをヘッド側から見ますと、ヘッドは左に傾いてますが、ナットRとブリッジ駒Rが 一致してるという事に成ります。 この方法は、ギターにとって最も負担を掛けない判断したケースに使う工法です。 ●不思議なネックの仕上がりです。ヘッドは左に傾いてますが、ネックはナットとブリッジ駒 のラインが一致してます。フレットボードの厚さが均一で無い事が判ります ●仕上げに600番でサンディングして表面を滑らかにしておきます ●既存のサイドのポジションマークを取り除いて、黒のポジションマークに差し替えます ●黒のポジションマークを打ち込んだところです。ポジションマーク側の指板のクリアー は落としておきます ●バイオリン様のエボニーのステインを塗りますと、黒檀指板に変化します 黒檀とローズウッドの違いをご存じの方ほど、どっちか迷うはずです ●サイドのクリアーを落とした理由は黒のポジションマークを目立たなくするためです この後、フレット真下に白のポジションマークを、全てのフレットに打ち込んで行きます ●ステインが落ち着くまで1日時間を空けます。仕上げ前ですがこんな感じに仕上がります ●ステインが落ち着きましたので乾拭きしてからワックスを掛けます ●SMITHのワックスです ●画像にするとこんな風に写りますが、実際はもっとクールな仕上がります ●どう見ても黒檀にしか見えません。 ●サイドに打ち込んだ黒のポジションマークが目立ちますと演奏しずらいので 見えない様に仕上げて有ります ◆全フレット下に目印の白のポジションマークを入れて、3,5,7,9,12,15フレットに 6mmのアバロン貝でネックサイドにマークを入れてハード面は完了です 12Fだけはメキシコ貝使います ●全てのフレットの真下に白のポジションマークを入れます ●上から見るとこんな感じです ●ネックのRに合わせて白のポジションマークを整形してから、6mmの 貝を入れて行きます ●12Fのみ白のシェルを入れます ネックが塗装されてますので、シェルを削ってネックのRに合わせて引っ掛らない様に 慎重に削って行きます。 ●ボディにワックスを掛けて、ハード面のリペアが完了しました。 スタンドに掛けたら余りにクールなので画像アップしました。 ◆この後の仕上がりの画像を撮り忘れてしてアップ出来ませんが、無事にお引渡し させて頂きました。 フレットレスベース面白い!使い方を考えるのが楽しそうのコメントを頂きました 🌸たいへんよくできました🌸 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年04月25日 23時50分00秒
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