2024/03/15(金)07:52
🌸Epiphone ES-930J セッティング
◆Epiphone ES-930J
ギターオーナー様は、Hat様です
地方に出張された時に見つけて来たそうで、入手価格をお聞きしましたら軽く眩暈がしました。
◆画像から確認して行きます
●Gibson ES-125Tをベースに設計されたEpiphone Japan のオリジナルモデルの様で
【ジッタリンジン】モデルです
●Yosiさんにお尋ね致します、オレンジラベル&5桁シリアルはマツモク社で製作された
ギターで間違い無いでしょうか?
大間違いでした➡1991年寺田製ではないでしょうか。ジッタリンジンモデルですかね。
1=西暦下1桁、8=ES-930Jを表すコード番号、残りはその年の本数じゃなかったかと【Yosi様調べ】
●ロッドカバーは欠品していたので新品です
●サーキット&ピックアップに問題は有りませんでした
カジノと同じP-90が搭載されてますので出音が楽しみです
◆リペア開始して行きます
●ブランコテールピースを止めるネジが2本とも折れてます
このビスが折れる事は珍しく有りませんので、ビス素材の選択ミスと思います
ステンレスネジにするべきと思います
●折れ残ったビスの周囲をドリルで揉んで、折れビスを取除き8mmのマホガニーの
丸棒を穴の深さに合わせて切出します。
テールピースの取付ステーから隠れる範囲で修正する事は絶対です
●センターの穴も埋木をしておきます
アース線がボディ内に入ってしまいますと、大変面倒な事に成りますので、
結んでからマスキングテープで止めておきます。【危うく内部に収納されかけました】
●ピックガードはピックアップのエスカッションに被る位置で、取付けられている事を確認しました
●ピックガードの取付ステーのビス位置が、既存のビス穴では合ってないため
位置を変える必要が有ります
●既存の取付ステー穴は埋木をしてペイントして有ります
●3点止めのロッドカバー取穴微妙に合わないため位置をずらせて有ります
埋木をいてペイントして有ります
●ロッドカバーの取付が済みました
●交換するペグとブランコテールピースが予定通り届きました
●ブランコテールピースのセンタービスの位置が違ってますので、センター位置がズレない
様に線引してから取付ました
使用したビスは3mm径で25mmのステンレスビスを使用してます
●既存のブッシュを抜く事に手間が掛かりましたが無事抜き取る事が出来ました
交換するブッシュは0.5mm径が大きいので、リーマーで広げてから圧着します
●専用工具では無いのですが、ブッシュを圧着する時のみ使っているクランプです
●ペグの交換が済みました
◆セッティングして行きます
●ストラップピンを付けようと思いましたら、ネジ穴が無い事に気が付きました
ご用意頂いたテールピースは胴がフルアコ用の様に深いタイプの様です
ボディのセンターに来る様にネジ穴を追加で開けます
●ストラップピンを取付けました
●セッティング用の弦を張ります
テールピースの高さが低いかな?と思いましたが、弦を張ればボディとのクリアランスが
有る事を確認しました
●アンプに繋ぎますとノイズが出ますので、ジャックを確認しますと酸化膜が有りました
●接点復活剤でクリーニングしますとこの通りです
●ロッドでベストな状態を探って行きます
●6E/12Fで1.9mmです
●1E/12Fは1.75mmです
●プレーン弦の音詰まりが有るので、弦溝をナットファイルでこびり付いている錆を取除きます
ナットの接着剤が取れてナットが動いてしまいますので、再接着する必要が出ました
●ナットマウントする場所の接着剤を取除いてましたら・・・フレットボードが簡単に
剥がれてしまいました
●フレットボードが剥がれる事は稀に有りますので、隙間にタイトボンドを流し込んで
クランプ固定して行きます
●横から確認しますと、フレットボードとの境からネック材方向にクラックが進んでます
過去にギターを前方向に倒した事が原因でクラックが入った可能性が有ります
●ネックのRと同じあて木で均一に圧が掛かる様にクランプを掛けます
最低4日はチューニングをする事を控えます
●フレットボードの接着固定が完了しました
斜めに走る黒塗装の線が、クラックが入っている位置です
●オリジナルの牛骨のナットを接着します
●テンションを掛けない様に弦をセットします
◆数日空けましたのでフレットボードの接着固定もOKですからセッティングして行きます
●ネックの状態を確認しながらロッドを調整します
●1フレットにスペーサーをセットします
●6E/12Fは1.90mmでもOKです
エレキギターですから現行の上げ下げは気にする必要は有りません
●1E/12Fは1.50mmです
●セッティングしている間に、ネックのクラックに変化は出ませんでした
黒ペイントに割れが入ってますので、指腹が気に成らないと言えば無理が有りますが
解消するためには、周囲のペインを剥がして再ペイントする必要が有ります
●フレットボードの仕上がりです
●リペアの完了です
◆ご用意頂いたエリクサーの弦ですが、【09~052】で6弦がやたらに太いと思ってましたら
7弦ギター用の弦で有る事に気が付きました。1E~6Eは通常のEXライトゲージと同じです
🌻K2ギターファクトリー
千葉県八街市 八街 に-67-3
代表 加藤 和久
☏ O8O-5376-O998
⁂お車6台分の駐車場をご用意しております