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むらさきの貴婦人

むらさきの貴婦人

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2007.03.12
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カテゴリ:楽しく着物
 顔からいちばん近い位置にある襟元を美しく見せることは、平安の昔から装いの重要なポイントでした。髪油や白粉から汚れを防ぐため半襟が生まれたのは、江戸時代後半ですが、そのころは「掛け襟」とも呼ばれていました。

 掛け襟と半襟は江戸時代後半同じようなものでしたが、時代劇を見ると、ほとんど黒い掛け襟です。素材は黒繻子や黒ビロードが多かったようです。若いとき綿入れ半纏に母が黒い掛け襟をしてくれたのを思いだします。いまは歌舞伎の衣装でしか見られません。

 江戸時代後半、ハギレの流用から刺繍のある豪華なものまで様々でした。明治になると友禅染や絞りの半襟も現れ、地味な着物に華やかな半襟を幅広く見せるのが流行し、大正から昭和の初めにかけて、ますます派手なものが人気となりました。

 戦後になると、白い半襟が一般的無難とされましたが、最近は個性的なおしゃれとして、色柄ものや刺繍のものも増えてきました。

 娘の20歳のお祝いの振袖は、撫松庵に昔の着物(けっこういいものでした)を貸してくれるところがあって(別棟に少しだけおいてありました)、そこで選びました。そのころは礼装は白半襟でしたが、友人の営業部長(女性)は、刺繍半襟を選んでくれました。つけ方も分からず、着付けをしてくれる人が付け直してくれました。

 最近はすごい豪華なものから、手ぬぐいまでさまざまです。大正時代のように大きく半襟をだす若い人もいます。一歩間違うと品がなくなりますが…。着付け学院では普段着は1センチ、礼装は3センチと学びました。でも、普段着でも2センチくらいはだして着ています。

 自分で日本刺繍ができるのなら、やってみたいですが、できないので、既製品をつけています。色半襟と帯揚げをそろえるとなかなかいい感じになります。ですから、ハギレ、手ぬぐい、色半襟とそろえてあります。が、「これ!」と決まることは少ないです。

 着物は、いろいろな方法で楽しめますね。

 





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最終更新日  2007.03.12 08:17:06
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