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フィギュアスケート時々バレエ~浅田真央とパトリック・チャン応援記

フィギュアスケート時々バレエ~浅田真央とパトリック・チャン応援記

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2006年08月20日
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昨日はヴィシニョーワ&マラーホフの「ジゼル」、大阪公演を観てきました。
バレエフェス最終公演が私にとっては唯一のバレエフェス鑑賞となってしまいましたが・・
でも。観に行けてとても良かったです。素晴らしい舞台だった、と思います。
私は前から何度も書いてますけど、「ジゼル」という演目はあまり好きではありません。
それに、意外にもこの演目も地方ではあまり上演される機会は少ないように思います(単なる
気のせい、思い込みに過ぎないかも知れませんが)。マールイや新国なんかは数年おきくらいに「ジゼル」
を上演してくれてると思いますが、私がバレエを観るようになった02年の夏以降は、少なくとも
東京でしか「ジゼル」は上演されていないのでは?と思います。前々回の「マラーホフの贈り物」
公演で「ジゼル」が上演されたのも東京だけだったと思うし(記憶違いでしたらすみません)、そういう理由(近場であまり観る機会が無かった)で、だからといってわざわざ上京してまで観たい
作品でもないので、という訳で、私が全幕で「ジゼル」を観たのって、なんとたったの1回しかないという・・・な状況だったんですよね~。ですので、「ジゼル」という作品を今回観られたことは私にとっては
とても新鮮な喜びでもありました。改めて観てみると、確かになかなか面白い作品ではあるな~、ファン?が多いのも頷けることだと思いましたね。
え~、前置きがなんだか長くなってしまいましたが、私にとっては2回目の「ジゼル」全幕でした。
なので、感想は殆ど(と言うより完全に)初心者の眼から観たもの、ということになります。
で、肝心の「ジゼル」ですが。
1幕でのジゼル&アルブレヒトは、こちらが少々気恥ずかしくなってしまう程のラブラブ状態でした。
まるで戦前の日本の中学生と女学生の恋のような、今時少女漫画でもこんな描写はないだろう、と言いたくなるくらいの初々しさ(ひとつ間違えればかなりバカっぽい)。が、それがなんか私にとっては新鮮で、絵本の中の
登場人物を見ているような気分でしたね(←良い意味で、です)。
マラーホフのアルブレヒトについてはいろいろ聞いたり読んだりはしていましたが、やはり完全に純愛路線。初恋に完全に舞い上がってしまった多分まだ10代の少年(設定上は)。今はもう、とにかくジゼルのことで頭が一杯で、他のことは目に入らない状態に陥ってしまっている。たまたまジゼルの家の近くを通りかかったかなにかの時にジゼルを目にして、一目惚れしてしまったんだと思う。ジゼルに会いたくて、ジゼルと一緒にいたくて、ただただジゼルが好きで・・という、完全に初恋に我を忘れた若様。
悪気なんてこれっぽっちも無かった。多分自分がジゼルに「嘘をついている」という認識すらしていなかったんじゃないかと思う。「恋は盲目」街道一直線の若様なのだ。
一方のヴィシニョーワ@ジゼル。彼女も可愛かった~。あのピンクの衣装も似合ってると思ったし、最初から髪を下ろしてるのもいい。ちゃんと「村娘」に見えたと思う(笑)。あと踊ることが大好き、という
ジゼルの資質?に彼女は何よりぴったりはまっていると思った。踊ることが好きでたまらない、という
ジゼルの姿はなんかそのままヴィシニョーワの姿とオーバーラップするものがあった。踊ることの喜びと
恋の喜びとで、今のジゼルが生命の輝きに満ちていても当然のこと。全然違和感は感じない。そうだよね~、別にこの場面のジゼルは「病弱」に見えなくても構わないんだ、今のジゼルは幸せの絶頂にいるんだものね。彼女が輝いて見えるのも当然と言えば当然なのだ。
ジゼル特有の?あのポーズ、スカートの両裾を持つというあのスタイルもザハロワで観た時にはう~ん、あんまり似合わないような・・と思ってしまったけど(私の唯一の「ジゼル」全幕は04年のマールイ公演でザハロワ&ルジマトフがゲスト主演した時)、ヴィシニョーワは可愛いと思った。彼女は小柄だし、東京バレエ団の人たちと一緒にいても周りから浮き上がってしまうことが無いのも良かった。ヴィシニョーワにとってジゼルの踊りはなんとなくパワー及び技術を持て余してしまうようなところもあるんじゃないか?とも思えてしまうけど(私はもっと一杯ヴィシの踊りが観たい!)、彼女がこの役を大切に演じたい、と思っているのであろうことは充分に窺い知ることが出来た。ヴィシニョーワは恋する情熱の女を演じさせたら当代有数の1人であると思うけど、「女」ではなく「少女」に一応ちゃんと見えたことも良かった。
で、結局のところジゼルとアルブレヒトはお互い初恋に舞い上がり周りが見えなくなってしまった世間知らずのお坊ちゃん、お嬢ちゃん、という風に私には見えた。純情過ぎて幸せ過ぎる2人。とにかく熱々の恋人同士なのだ。
でも・・当然ながらこの幸せ過ぎた状況は終わりを告げる。
ヒラリオンがアルブレヒトが貴族であることの証拠となる剣をジゼルに見せにくる。アルブレヒトは「ジゼル、そんなものでたらめだよ、信じなくていいんだよ」と言う風にジゼルを宥める。でも遂に大公やバチルドがアルブレヒトの前に現れて・・バチルドはジゼルに彼こそは自分の婚約者であると告げる。仕方なくアルブレヒトはバチルドの手に接吻しようとする。この場面、アルブレヒトの苦渋の思いというか、断腸の思いというか、ジゼルの眼の前でそれをしなければならないことへの無念さ、ぎりぎりに追い詰められた彼の気持ちが痛いほど伝わってきた。「ジゼル!僕が愛してるのは君なんだよ!君だけが好きなのに!」だけれど立場上、それをせざるを得ない状況に陥ったアルブレヒト。そして・・遂に真実を知ったジゼルが、張り詰めていた糸が突然切れたかのように「嫌!」というかのように割って入る(え~、この辺りの話の順序はちょっと自信ないです・・)。ここから先、狂乱の場のヴィシニョーワ@ジゼルは見事だったと思います。とは言え何度も言いますとおり「ジゼル」を全幕で観るのは2回目の私には狂乱の場において「見事」と言える演技がどのようなものなのか、
またどういった演技が「標準」なのかも全くわかりません。映像でも「ジゼル」は殆ど見たこと無いのです。ですので、全然わからない私が、それでもやはり息を詰めて思わず見入ってしまった、他と比較は
出来ないけれど(ザハロワ@ジゼルは心臓病を強調していたのであまり「狂乱」というイメージは残っていません)なるほど、これが「狂乱の場」か~、としみじみ納得できた(というのもおかしな言い方かも知れませんが)のが昨夜の舞台でした。
「狂乱」というとさぞかし激しく身悶えするかのようなイメージがありますけど、実際にはそれ程でもないのですね。理性を失って、何もわからなくなってしまったジゼルには最早アルブレヒトの姿も目に入ってはいないようです。アルブレヒトの剣を引きずりまわして一瞬自分を刺そうとしたところを?すんでのところでヒラリオンに剣をもぎ取られます。放心した態で虚空を見つめたりこの場面で1幕での幸せだった時と同じ音楽が流れ出したりして(え~、この辺りもあまり自信はありません・・)ジゼルの哀れさが
一層募るかのような演出です。途中何ともいえない変な音楽?が鳴って(すみません、何と形容してよいのかわかりません、が「ジゼル」を何度もご覧になったことのある方でしたら説明不要のものかと思いますので)観客にも「これはただ事ではない」との事態が伝わります。し~んと静まり返る会場。あの広いフェスティバルホールが、この満員御礼?の会場があそこまで物音ひとつせず静まり返る光景というのは
初めての経験でした。素晴らしく異常であるということが実感出来ましたよ。
遂に息絶えるジゼル。それまで呆然自失、どうしてよいか判らないの態でジゼルを見守っていたアルブレヒトはヒラリオンを詰りジゼルに駆け寄りますが、ジゼルの母に阻止されて?(すみません、この辺りも既にあやふやです・・)その場から絶望の態で走り去ります。それはまるで「ジゼルが死んだなんて嘘だ~!そんなこと絶対に信じないぞ~」と思っているかの如くで。ジゼルの「死」を受け入れたくない、このままそこに
いてはジゼルの「死」が厳然たる事実であることを嫌でも認めざるを得なくなります。それを避けんが為、その場を走り去ったかのように私には思えました。
可哀想なアルブレヒト!何の悪気も無かったのに、ただただジゼルが好きだっただけなのに、それだけなのに・・・しかし、時既に遅し。ジゼルは死んでしまいました。





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最終更新日  2006年08月20日 16時51分12秒
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