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Neko月@ Re:野村美月 『“文学少女”と死にたがりの道化』(06/14) 深い。 面白い。 はまる。 読む。 サ…
shiba_moto@ Re[1]:土橋真二郎 『ツァラトゥストラへの階段3』(09/12) しばたさんへ コメントありがとうござい…

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2010.06.25
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カテゴリ:感想
 突然、後輩の七花蓮が階段から頭の上に落ちてきた。彼女とのかみ合わない話を総合すると、どうやら彼女は明日からやって来たようだ。タイムトラベルだ。退屈な毎日をおもしろくするのはこれ。僕は彼女とともに未来へ過去へ、自由にタイムトラベルを繰り返した・・・

 学園を舞台にしたタイムトラベルもの。ただし、タイムトラベルそのものは混乱というおもしろさを引き出すための道具にすぎず、もっぱら中心はラブコメです。ふたりが保つ微妙な距離が愉快で楽しい物語に仕立てられています。タイムトラベルを扱った本格的なSFを期待していると肩透かしを喰らうことでしょうが、敷居が低く慣れない人でも気軽に手を出せそうです。
 退屈だからと気軽にタイムトラベルしようと誘う主人公の柊和泉ですが、少なくとも彼のまわりにいる人は退屈とは無縁でしょう。迷惑を被るか呆れるか、あるいは憤慨するか。そんなキャラクターなんです、彼は。いい加減で自分勝手でしかも、って感じ。
 でも、七花いじりの巧さは抜群でした。

 その七花。ひどいいじられ方をしている彼女がどうして柊のそばにいるのか不思議なのです。時を越えるという能力はさておき、かわいらしさとか純情なところとか、七花蓮という少女の魅力は満載でした。もちろん、時を越えて。

 小難しいことを抜きに、タイムトラベルの楽しさを使ってコメディタッチに仕上げたラブストーリーといったところ。タイムパラドックスだって柊の手にかかればへっちゃらなのです。「時をかけるケーキ」だって「3分待たずにカップラーメン」だっていいじゃないですか。
2010年6月8日読了





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Last updated  2010.06.26 01:18:02
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