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Neko月@ Re:野村美月 『“文学少女”と死にたがりの道化』(06/14) 深い。 面白い。 はまる。 読む。 サ…
shiba_moto@ Re[1]:土橋真二郎 『ツァラトゥストラへの階段3』(09/12) しばたさんへ コメントありがとうござい…

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2010.06.27
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カテゴリ:感想
 由紀夫はごく普通の高校生である。ただ一点、父親を名乗る男が四人も同居している点を除けば。しかも彼らは四人とも、遺伝上の父親であることを主張しているのだ。賭けごとが好きな鷹、物知りな悟、女好きな葵、そして体育教師の勲。個性豊かな彼らは、由紀夫を事件に巻き込んでいく・・・

 ここ最近では珍しいほどに伊坂さんらしい楽しさを持った作品。この楽しさが第一期伊坂幸太郎の特徴だとするのなら、このままでいてほしい気がします。無論、それでは進化はないのですけれど。
 父親四人が同居という異常事態を存分に活かしたストーリー。四人がそれぞれに強い個性を持ったアクの強いキャラクターなのですが、由紀夫に自分との共通点を見つけたときの態度はまるで子どものよう。いかにもウザそうにしている由紀夫との対比がおもしろいですね。四人の父親を惹きつけてやまない母親知代がもう少し絡んできてもよかったかなあ。
 由紀夫の友人たちも楽観的で悪びれることのない鱒二、どこか浮世離れした殿様、自分勝手に由紀夫にまとわりつく多恵子など、身近にいたら迷惑だけど憎めないキャラクターが登場します。鱒二の父親に関してはちょっとできすぎですけどね。

 ストーリー自体は決して複雑のものではありませんが、伊坂さんにはそのストーリーを膨らめる力が具わっていることを痛感。ただ単純に大きく膨らめるだけではなく、魅力的に膨らめるのです。そこには個性的で読者を惹きつける登場人物がいたり、まさかこんな所につながるなんてと驚かせる伏線が隠されていたり。重いメッセージ性は極力取り除かれ、エンターテイメントに特化しているだけに、純粋に楽しめる作品になっています。
 欲を言えば、ドッグレースの描写がもっと多かったらうれしかったでしょうか。競馬好きとしては、やはり気になるのです。
2010年6月14日読了





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Last updated  2010.06.28 00:17:30
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