涙で見えなかったお祝い膳
出産した産院では、出産後に豪華なお祝い膳が出されます。
ダウン症の赤ちゃんを産んだ私には、お祝い膳を頂く気持ちになんて全くなれなかった。
でも、食べなきゃいけない。
しかも、みんなが集まるレストランで。
ほかのママたちは、ご家族と楽しそうに談笑しながらお祝い膳を食べていた。
それが、とてもとても羨ましく思えた…。
私はたったひとりで豪華なお祝い膳を前に、ポロポロ ポロポロ 涙がこぼれ落ちる。
まわりに人もいるし、見られないように涙をこらえようとするも、止まらない…。
確か、フランス料理のフルコースがお祝い膳として出てきた。
でも、次から次にこぼれ落ちてくる涙で、料理がよく見えなかった。
そのレストランは産院の最上階にあり、眺めがとても綺麗だった。
夜だったので、とっても綺麗な夜景が見えた。
そのとっても綺麗な夜景を見てると、これから進んでいかなければいけない道が見えてきた…。
なにがあっても、この子を全力で守っていこう
頑張って育てよう
そう、初めて決意した瞬間でした。
そして、涙で見えない料理を私は母親として食べ始めました。
前向きに進むことを決意したあとの料理はとても美味しく感じられました。
私は、ボロボロになった心臓が、まっさらな心臓に変わるかのような、そんな心境になり、生まれ変わった。
ダウン症の我が子と向き合うことを誓ったあの綺麗な夜景と、涙で見えなかったお祝い膳をひとりで食べたあの日のことは、今後も一生わすれられないだろうと思います。
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