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テーマ:ひとりごと(15354)
カテゴリ:その他
まるちゃんは大学時代バイトで塾の講師とか家庭教師をしていた。 4年間で結構な人数を教えたけれど やっぱり思い入れ&思い出ダントツはTちゃんだ。 彼女を受け持ったのは中三の春。 依頼内容は単願推薦試験のクリアを目的とした受験対策だ。 しかも札付きと言われている生徒で私で家庭教師7番目だと言う。 緊張の面持ちでお宅に伺うと別にごく普通の家で生徒さんも普通の子。 初日なのでどの程度の実力か簡単な試験をやってみて彼女を一発で気に入った。 国語で唯一できたのは漢字数問。 数学、英語は0点。ここまでだと逆に清々しい。笑 どうもこれが教師が続かない理由らしい。苦笑 実際バイトとしては平均以上の子供に教える方が簡単だ。 分からない所が何処だか大体本人も分かってるし、その各ポイントを克服すれば 比較的簡単に学力の向上を望めるし、それが成果となるわけだ。 しかし彼女のレベルはそういう段階では無い。 でも、中国国籍で日本語はもちろん、中国語は3種類くらいペラペラ。 絶対頭は悪くないはずと、 どこまで理解しているのか問題のレベルを下げながら探る。 英語の授業の時 これは机です。と英訳させた時Deskというスペルは駄目だけど一応出来た。 そこで、否定文にさせてみた所、散々考えてゆっくり This not と始めた。 ま、Notの入れる場所は違うけど否定の時にNOTを入れるのは分かってるんだなと 思った瞬間。 彼女はThis not is a chair.と書いた。(チェアーもスペル間違ってたけど) ?????なぜに?なぜにChair?? 彼女は消え入りそうな声で「机じゃないからから椅子にしました。」と言った。 もう、まるちゃん完全にTちゃんの虜。 笑 学校での勉強はいかんせん採点の基準と言うものがあるので 正解不正解があり、テストなら合否がある。 しかし、こういう発想を出来る人って私は大好きだし、ちょっと羨ましくもある。 同じことを同じように教えられても、奇をてらった訳ではないのに 一般人とは違う発想をする人。 結局彼女の為に他の家庭教師先をセーブし週3日毎回3~4時間教えた。 入試の発表の時は思わず一緒に高校まで見に行き 番号を見つけた時は二人で抱き合って泣いてしまった思い出が。 小さい頃からの教師になりたいという漠然とした希望とは 全く違う道に進んでしまったけれど、出来の悪い子ほど何とやらで 今でもたまに彼女どうしているかな?と思い出す。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.07.14 17:19:24
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